
道東・弟子屈No.729★★地図で見る →
砂湯
〜掘ると湯が湧く屈斜路湖の砂浜〜
屈斜路湖の灰色の砂浜では、湯が地面をそのまま通って上がってくる。手でくぼみを掘ればそこが湯船になる。無料で、時間の縛りもなく、この一帯だけは冬でも凍らない。
- 起点釧路駅
- 周遊8時間55分阿寒バス定期観光・4〜12月
- 降車砂湯(阿寒バス「ピリカ号」)
- 徒歩
- 砂湯
狙い目
砂湯は道東の行程に必ず入っている場所で、観光バスも停まる。秘密の浜ではない。人数を抑えているのは道のほうだ。この岸には定期の路線バスが通っていない。事業者の路線一覧にあるのは、駅と温泉街を結ぶ線と、反対側の和琴半島へ向かう線だけ。つまりここにいる人はほぼ全員、車か予約した観光バスで来ている。それはそれで一種のふるいだ。
場所
北海道のほかの記事 102件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 砂湯の駐車場浜の上手、レストハウスと並んだ到着地点
- レストハウス「レタラチップ」食事と土産、スワンボートの受付を兼ねた湖畔の建物
- 砂の上の掘った湯だまり水際に手で掘られた、下から湯の満ちてくるくぼみ
- 凍らない一帯の水面真冬もここだけ開いた水。オオハクチョウが身を寄せる
- 沖に浮かぶ中島浜から正面に見える、木に覆われた湖の島
実際の行き方
- 釧路駅バスターミナル→砂湯(阿寒バス「ピリカ号」・要予約)。
- 駐車場を横切ってレストハウスへ。掘る道具を持っていなければここで調達する。
- 水際近くにくぼみを掘り、下から湯が満ちるのを待つ。
- 冬なら湖畔を歩いて白鳥を、緑の季節ならスワンボートを。
- 釧路駅から阿寒バス「ピリカ号」
- 定期観光バス「ピリカ号」は釧路駅隣のバスターミナルを出て、摩周湖・硫黄山・屈斜路湖・阿寒湖をまわって戻る一日行程。全体で8時間55分かかる。屈斜路湖側の停車地が砂湯で、滞在は20分。運行は4月18日から12月20日まで毎日、座席は事前予約制になっている。
- 砂湯を離れる
- 同じ券のまま阿寒湖を経て釧路へ戻れる。釧路市内発着の周遊で大人6,000円。途中で降りて残るなら、帰りの足は自分で用意することになる。この岸には定期の便が通っていない。
どんな場所か
屈斜路湖は国内最大のカルデラ湖で、周囲は57キロ、湖面は海抜121メートルにある。火山の熱はいまも地中から漏れ続けていて、砂湯ではそれが東岸の灰色の砂浜を通って地表に届く。手で掘ったくぼみに溜まるのはナトリウム・炭酸水素塩泉。湖畔のほかの湯と同じ系統の湯が、誰も配管を引かないまま入浴できる温度で出てくる。沖には中島が浮かぶ。面積5.7平方キロ、島だけで周囲12キロある。
おすすめの楽しみ方
緑の季節なら、砂は自分で組み立てる浅い湯船になる。12月から3月にかけては野鳥の観察場所に変わる。シベリアから渡ってきたオオハクチョウが、熱で開いたままの水面に集まってくるからだ。レストハウスは朝に開いて夕方前に閉まるので、昼過ぎに着いてもどちらも間に合う。タオルと、掘るための道具をひとつ。どちらの季節でも服は濡れると思っておいたほうがいい。
歴史・背景
湖は、名前がつくよりはるか昔の噴火が残したカルデラに水が溜まったものだ。アイヌはここを流れ出す釧路川の口を「クッチャロ」、のど元と呼び、それが湖の名になった。地下の熱はその後も止まっていない。湖畔のあちこちで湯が湧き、配管の通ったものもあれば、露天のまま置かれたものもある。砂湯はそのなかで、最後まで何も造られなかった側だ。一帯は阿寒摩周国立公園に入り、この浜は事業者ではなく弟子屈町が窓口になっている。
行く前に
- 現金
- 浜は無料で、掘るのにお金はかからない。砂の上に建つレストハウスでは食事や土産、緑の季節のスワンボートに支払いが要る。こちらはカードも使える。
- 行く前に
- 浜に閉場時刻も定休日もないが、レストハウスの営業時間は浜より短い。朝に開いて夕方前に閉まり、7月と8月だけ1時間延びる。真冬は湖が端まで凍り、氷が押し合って盛り上がる。同じ湖畔のアイヌ民族資料館は冬季休館に入る。
- 別ルート
- 最寄りはJR釧網本線の川湯温泉駅。そこから湖岸を西へ道が続くが、最後の区間を走るバスはないので、レンタカーかタクシーで向かうことになる。弟子屈では観光協会や事業者がレンタサイクルを扱っている。
- 降りたあと
- 駐車場とレストハウスは浜の上手にまとまっていて、そこから数歩下れば砂が始まる。掘るなら水際まで行くこと。湯があるのは乾いた砂ではなく、濡れた砂の下だ。