
北海道東・知床No.1133★★地図で見る →
知床峠
知床半島を横断する唯一の道、国道334号の最高地点。駐車場の正面に羅臼岳がそびえ、羅臼側は根室海峡へ開ける。冬は全面通行止めになる。
- 起点知床斜里駅
- 約90分車/開通期は路線バス
- 降車知床峠(斜里バス・阿寒バス)
- そこから
- 知床峠
狙い目
ここは知床八景の一つで、隠れた場所ではない。効いているのは暦と雲だ。横断道路は冬のあいだ閉じ、峠を越える路線バスも道が開いている時期しか走らない。国後島が見えるのは天候の良い日だけだと、公式の説明はどれも断りを入れている。
場所
北海道のほかの記事 102件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 峠の駐車場町境に置かれた乗用車66台分の枠とバス用の枠
- 羅臼岳展望の柵の正面に立つ火山
- ハイマツの樹海森林の代わりに斜面を覆う、丈の低いマツ
- 根室海峡側羅臼へ落ちる東斜面。晴れた日はその先に国後島
- 知床横断道路峠から海岸へ曲がりくねって下る国道334号
実際の行き方
- 知床斜里駅→ウトロ温泉(斜里バス知床線・オシンコシンの滝経由)。
- ウトロ温泉→知床峠(斜里バス・阿寒バスの横断区間・開通期のみ)。
- 頂上では駐車場から展望の柵まで歩き、羅臼岳を正面に見る。
- そのまま羅臼へ下るか、後の便でウトロへ折り返す。
- 知床斜里駅から斜里バス知床線
- 斜里バス知床線は知床斜里駅を出て、オシンコシンの滝、ウトロ温泉を経て走る。知床峠はその停留所として公式の一覧に載っている。峠を越える区間は阿寒バスと分担で、羅臼〜知床峠〜ウトロを結ぶ路線がある。車ならどちら側からも国道334号一本だ。
- 峠で折り返すか、反対の海岸へ下る
- 頂上に売店はなく、風を避ける場所も乏しい。だから最終便の時刻が効いてくる。駐車場を離れる前に、ポールで帰りの便を見ておく。車の場合、道に照明はなく、どちらへ下るにも長い。上で立ち往生すると、待ち時間は高くつく。
どんな場所か
峠の標高は738m。斜里町と羅臼町の境で、知床半島を横断できる唯一の道の最高地点にあたる。おかしいのは、その高さに似合わない植生だ。丈のある針葉樹ではなく、ハイマツの低い樹海が斜面を覆っている。本州なら、もっとずっと高いところで見る風景だ。理由は標高ではなく気象にある。冬の強い季節風と深い積雪が樹木の生育を抑え、森林の代わりに亜高山帯の低木林が広がった。展望の柵の正面には羅臼岳が立ち、尾根は東の根室海峡へ落ちていく。
おすすめの楽しみ方
この峠は時刻ではなく天候で決まる。晴れていたら運がよかったと思って先へ進むのがよく、待って粘る場所ではない。バスで越えるなら滞在時間は時刻表が決めてしまうので、柵まで歩く前に次の便を確かめておく。周りのハイマツは風に押さえつけられた姿で、それがこの場所の露出のしかたを物語っている。
歴史・背景
斜里と羅臼は同じ半島の反対の海岸にあり、長いあいだ両町を直に結ぶ道はなかった。横断道路の工事はウトロ側で1963年に始まり、完成までに18年を要した。開通は1980年。国道334号がこの峠を越えることになった。以来ここは、半島を横断できる唯一の道であり、二つの町を結ぶ唯一の道であり続けている。冬に代わる道は作られなかった。だから通行止めのあいだは、今も内陸を大きく回るしかない。
行く前に
- 現金
- 峠そのものは無料で、料金を取られる場所も買える物もない。駐車場も無料だ。バスは車内で運賃を払う方式で、斜里バス・阿寒バスとも区間運賃表を公開している。頂上には両替できるものが何もないので、小銭は乗る前に用意しておく。
- 行く前に
- 横断道路は毎年冬に閉ざされる。知床斜里町観光協会が示す通行可能期間は4月下旬から11月上旬で、実際の日付は雪の具合で毎年動く。閉じているあいだ二つの町を結ぶのは、国道244号の根北峠を回る内陸の遠回りだけになる。道が開いていても、雲と霧が眺めのほうを閉ざす日はある。
- 別ルート
- 羅臼側からは羅臼温泉の先で登りが始まる。二つの登り口のうち、こちらのほうが短い。斜里側からはオホーツク海沿いにウトロまで走り、知床自然センターの前を過ぎて上がっていく。どちらも同じ国道だ。
- 降りたあと
- バスは峠の駐車場そのものに入るので、別の停留所から歩く必要はない。展望の柵はバスが停まる場所から数歩、道の羅臼側にある。渡るときは注意したい。ここは歩行者用のテラスではなく、現役の国道だ。