
北海道東・知床No.1129★★地図で見る →
カムイワッカ湯の滝
知床半島を流れる温泉の川にかかる、段になった滝。砂利の林道が尽きた先にあり、いちばん下の段は誰でも無料で眺められる。そこから上へ登るには予約と料金が必要で、季節も限られる。
- 起点知床自然センター
- 約40分車/繁忙期はシャトル
- 降車カムイワッカ湯の滝(斜里バス・シャトル)
- そこから
- カムイワッカ湯の滝
狙い目
ここは知床八景の一つで、隠れた場所ではない。人数を抑えているのは道のほうだ。開いているのは一年のうち限られた期間で、期間中でもヒグマが出れば閉まる。八月のいちばん混む数日は、ゲートを越えられるのはシャトルバスだけになる。
場所
北海道のほかの記事 102件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 林道の終点砂利の駐車帯と管理詰所、その先を閉ざすゲート
- 一の滝車を置いて数分、いちばん下の段
- 湯の流れる沢床硫黄に染まった裸の岩。上流ほど水が温かくなる
- 三の滝予約区間でいちばんの難所。引き返す人が多い段
- 硫黄山この水を熱く酸っぱくしている、上流の活火山
実際の行き方
- 知床斜里駅→知床自然センター(斜里バス知床線・ウトロ温泉経由)。
- 知床自然センターでウォーターシューズを借り、シャトル期間なら専用バスに乗る。
- カムイワッカの駐車帯で靴を履き替え、一の滝まで上がる。
- 予約があれば、そのまま沢を四の滝まで登って折り返す。
- 知床自然センターから車、またはシャトルバス
- 上へ行くにはまず知床自然センターが起点になる。八月の混雑する数日は五湖ゲートより先へ自家用車が入れず、センターからカムイワッカまでシャトルバスが走る。環境省の告知では片道約40分。それ以外の開通期間は、同じ道を自分の車で上がる。センターまでは知床斜里駅から斜里バス知床線でウトロ温泉を経て入る。
- カムイワッカの駐車帯から戻る
- シャトル期間以外、滝から出る路線バスはない。上がってきた道をそのまま下ることになる。シャトル期間なら、靴を履き替える前に駐車帯のポールで最終便を見ておく。林道は長く、照明はなく、規制日は車だけでなく徒歩や自転車でも上がれない。
どんな場所か
カムイワッカは冷たい川ではない。水源は半島の中ほどにそびえる活火山、硫黄山だ。岩の上を流れ落ちてくるのは温泉で、pHは1.6ほど。傷口にしみるほど酸が強く、この川には魚が棲めない。アイヌ語の名がそれを言い当てている。カムイは人の及ばない力、ワッカは水を指す。滝は一枚ではなく、階段のように連なっている。硫黄が黄や灰に染めた裸の岩を、湯が削ってできた段だ。そのいちばん下の段は、道が尽きる地点から数分だけ上流にある。
おすすめの楽しみ方
登る期間として公表されているのは七月の頭から九月末までで、枠はオンラインでしか買えない。現地に売り場はない。ウォーターシューズを借りるのは道中の知床自然センターで、沢では貸してくれない。半日は空けておきたい。沢を歩く時間そのものは、実のところ短い。
歴史・背景
硫黄山の噴火の記録は、世界でも風変わりだ。1936年には溶けた硫黄と熱湯を噴き出し、それがこのカムイワッカ川を流れ下って海まで達した。溶融硫黄が流れる噴火は、ほかにほとんど例がない。半島が世界自然遺産に登録されたのは2005年。皮肉なことに、その登録と押し寄せた人の数が、上流の滝を閉ざす引き金になった。二十年近く閉じたまま、再び開かれたのは2023年。無料でも自由でもなく、管理された体験としてだった。
行く前に
- 現金
- いちばん下の滝を眺めるだけなら無料。その上へ登るのは有料で、枠はオンラインで前もって買う。額は時期によって変わり、ヘルメットは料金に含まれる。ウォーターシューズの貸出は別料金で、受け渡しは知床自然センター。滝には受付も売店も自販機もないので、予約を済ませてから向かう。
- 行く前に
- 五湖ゲートより先の道は冬に閉じる。秋に閉め、初夏に開く。実際の日付はオホーツク総合振興局が毎年告知する。期間中に急に閉まることもある。2026年には、滝の近くに現れたヒグマの問題個体への対応で斜里町が道を止めた。八月の繁忙日にゲートを越えるのは、シャトルバスだけだ。
- 別ルート
- 車ならウトロ温泉、知床自然センター、五湖ゲートと道道を辿る。最後の区間は砂利道で速度が出ない。海からも近づける。ウトロを出る観光船はこの海岸を上り、同じカムイワッカの名を持つ別の滝を見せてくれる。そちらは下流側でオホーツク海へ直に落ちる滝で、登ることはできない。
- 降りたあと
- 車もシャトルバスも、カムイワッカ橋のそばの砂利の駐車帯で止まる。斜里バスのポールと小さな管理詰所が目印だ。一の滝はそこから沢を数分上がった先にある。靴を履き替えるのは駐車帯で済ませておく。ゲートの先は川の横ではなく、川の中を歩く。