
高知・いの町No.1013★★★地図で見る →
土佐和紙
高知市街の西、仁淀川が山を出るあたりに広がる紙の産地。いの町立の博物館が、原料の草木から漉きの道具、千年分の歴史までを一続きに並べ、職人が紙を漉く手元をその場に置いている。
- 起点高知駅
- 約25〜30分JR土讃線+徒歩10分
- 降車伊野駅(JR土讃線)
- 徒歩
- 土佐和紙
場所
高知のほかの記事 18件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 常設展示室和紙の歴史と文化、原料の草木と漉きの道具が並ぶ
- 手すき実演コーナー職人が漉き桁を動かして紙を漉く、その手元が見られる
- 紙漉き体験コーナーはがきや色紙を自分で漉ける実習の場
- 吉井源太翁生家加茂山のふもとに残る紙漉きの家。町指定の文化財
- 仁淀川町の下を流れる清流。楮を育て、繊維を洗う水
実際の行き方
- 高知駅→伊野駅(JR土讃線・普通列車)。
- 伊野駅→いの町紙の博物館(徒歩約10分)。
- 常設展示室→手すき実演コーナー→紙漉き体験コーナー。
- そのあと吉井源太翁生家を経て、仁淀川の川べりへ。
- JR土讃線・高知駅から西へ
- 高知駅からJR土讃線の普通列車で伊野駅へ。駅から博物館までは徒歩約10分。停まるのは普通列車だけで、都市の感覚ほど本数は多くない。出かける前に発車時刻を見ておくと、帰りまで楽になる。
- 高知へ戻る
- 帰りも同じ伊野駅から高知方面へ。日中は列車の間隔が開くことがあるので、着いたときに戻りの時刻を確かめておきたい。とさでん交通の路面電車も伊野が終点で、別の時刻表で動いている。これが逃げ道になる。
どんな場所か
土佐和紙の原料は木材パルプではなく、楮・三椏・雁皮といった草木の靱皮繊維だ。仕事が集まっているのはいの町、土佐市、仁淀川町で、どれも仁淀川に沿っている。この川は背景ではない。流域で育つ楮が良いとされ、冷たく澄んだ水そのものが工程に入っている。土佐の紙のうち一つは、国外にまで名前が届いた。土佐典具帖紙。かげろうの羽と呼ばれるほど薄い楮紙で、絵画や版画、古文書の修理に使われている。その表口が、駅と川のあいだの平地に建つ町立の博物館だ。
おすすめの楽しみ方
開館は9時から17時まで。ただし紙漉き体験の受付は16時ごろで締め切られるので、自分で漉きたいなら午前中に着いておきたい。展示室で工程を追い、実演でその手つきを見て、最後に自分で漉く。この順に回ると、展示がそのまま手順書に変わる。帰り道は吉井源太翁生家を通って、川べりまで下りるといい。
歴史・背景
土佐の紙が文献に出るのは、927年に完成した『延喜式』が最初だ。朝廷へ紙を納めた国のひとつとして名が挙がっている。戦国のころ、いまのいの町・成山で草木染めの「土佐七色紙」が生まれ、藩はこれを将軍家への献上品として抱え込んだ。1880年には、この町に1826年に生まれた吉井源太が典具帖紙の技術を高知へ移し、道具ごと作り替えている。土佐和紙が国の伝統的工芸品に指定されたのが1976年、町がこの博物館を開いたのが1985年だ。
行く前に
- 現金
- 博物館の入館と紙漉き体験は、どちらも窓口での支払い。館内には和紙とその加工品の売り場もある。料金は変わりうるので、カードを当てにせず現金を持っておくほうが確実だ。
- 行く前に
- 休館は月曜(祝日にあたる場合は翌日)と、12月27日から1月4日まで。加えて2026年11月16日から2027年3月31日まで、改修工事のため休館する予定が公式に告知されている。この期間にかかるなら、必ず先に公式サイトを見ること。
- 別ルート
- とさでん交通の路面電車でも行ける。終点の「伊野」で降りて徒歩約10分。車なら高知自動車道・伊野ICから約10分、駐車場は無料。
- 降りたあと
- 伊野駅から町なかを川の方向へ徒歩約10分。石積みの壁と大きな瓦屋根の建物が通りに面している。それが博物館だ。