
秋田北・鹿角No.936★★地図で見る →
大湯環状列石
秋田北部の台地に、道を挟んで向かい合う二つの縄文の石の輪。どちらも外側に「日時計状組石」と呼ばれる立石の組みを従えている。
- 起点盛岡駅
- 約2時間40分JR花輪線+バス
- 降車鹿角花輪駅(JR花輪線)
- そこから
- 大湯環状列石
狙い目
壁も屋根も像もなく、刈られた草の上に低い石が並ぶだけなので、ここは自分から名乗り出てこない。鹿角は新幹線の駅から遠く、温泉のほうで名の通った谷にあり、配置を知るまでは空き地にしか見えない。世界遺産になったいまも静かなのは、そのためだ。
場所
秋田のほかの記事 34件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 大湯ストーンサークル館遺跡のわきに建つガイダンス施設。出土した土器や土製品の展示と体験工房がある
- 万座環状列石大きいほうの輪。その奥に復元された掘立柱建物が並ぶ
- 万座の日時計状組石立石を中心に石を放射状に並べた組石。輪の中心から北西に据えられている
- 野中堂環状列石道の向かいのもう一つの輪。最大径44メートルで、こちらにも日時計状組石がある
実際の行き方
- 盛岡駅→鹿角花輪駅(JR花輪線・約2時間/1日の本数は少ない)。
- 鹿角花輪駅→大湯環状列石前(秋北バス大湯温泉方面・約35分)。
- ガイダンス施設から入り、万座の輪と日時計状組石、道の向かいの野中堂の順に歩く。
- 同じバス路線で鹿角花輪駅へ戻る(到着時に発車時刻を確認)。
- 盛岡から花輪線、そこから路線バス
- 盛岡は東北新幹線の停車駅。JR花輪線で鹿角花輪まで約2時間かかり、本数が少ないので乗る列車は先に決めておきたい。駅から秋北バスの大湯温泉方面に乗れば、遺跡のそばの「大湯環状列石前」まで約35分。
- 鹿角花輪へ戻る
- 帰りは同じバス路線で鹿角花輪へ戻り、花輪線で盛岡、あるいは逆方向の大館へ抜けて奥羽本線に乗り継ぐ。バスも列車も便が細く、間が長くあく。使える接続は夜になる前に切れるので、出発前に帰りを組んでおきたい。
どんな場所か
遺跡があるのは大湯川を見下ろす台地の上、秋田のいちばん北・鹿角だ。石の輪は万座と野中堂の二つ。どちらも川原石を二重の環に並べ、その外側に別の組石を据えた形をしている。大きいのは万座で、いちばん広いところで径52メートル。石は川床から運び上げたもので、多くは数キロ先で採れる斑の入った石英閃緑ヒン岩だ。輪のまわりには掘立柱建物や貯蔵穴、土坑墓が同心円状にめぐり、見えている石はより広い設計の表層にすぎない。
おすすめの楽しみ方
鹿角花輪からのバスは本数が少ないので、着いたらまず帰りの便を確かめておきたい。遺跡そのものに一時間、ガイダンス施設にもう一時間ほど見ておくとよい。先に館の模型で配置を頭に入れておくと、草地の石の並びが意味を持って見えてくる。雪の季節は見学路の一部が閉ざされるため、実際に歩けるのは春から秋にかけてだ。
歴史・背景
輪が築かれたのは縄文時代の後期、およそ4000年前。農耕ではなく、狩りと漁と採集で暮らした人びとの手による。組石は墓、遺跡全体は墓地であり祭祀の場と読まれている。国の史跡に指定されたのが1951年、特別史跡へ上がったのが1956年。2021年には「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産として世界遺産に登録された。
行く前に
- 現金
- 石の輪そのものは開かれた草地の上にある。ガイダンス施設は入館無料と案内され、常設展示室と体験工房は別料金。バスは現金払いなので、紙幣と小銭を持っていきたい。
- 行く前に
- 秋田北部は雪が深く、晩秋から春先まで見学路の一部が閉ざされる。ガイダンス施設は雪の季節に開館時間が短くなり、月曜が休みになる。年末年始も閉まる。草地には日かげがほとんどないので、夏は朝夕に歩くほうが楽だ。
- 別ルート
- 車なら東北自動車道の十和田インターから約15分で、ガイダンス施設に駐車場がある。秋田市側から鉄道で向かうなら、奥羽本線で大館へ出て花輪線に乗り換える経路になる。
- 降りたあと
- 鹿角花輪駅からの最後の区間は、秋北バスの大湯温泉方面。「大湯環状列石前」は遺跡の名を冠した停留所で、二つの輪のあいだを通る道ぞいにあり、歩く距離はごく短い。