大湯環状列石
実写(ライセンス済み)掬茶 / CC BY-SA 4.0

秋田北・鹿角No.936★★地図で見る →

大湯環状列石

history穴場——実はすごい

秋田北部の台地に、道を挟んで向かい合う二つの縄文の石の輪。どちらも外側に「日時計状組石」と呼ばれる立石の組みを従えている。

  1. 起点盛岡駅
  2. 約2時間40分JR花輪線+バス
  3. 降車鹿角花輪駅(JR花輪線)
  4. そこから
  5. 大湯環状列石

狙い目

壁も屋根も像もなく、刈られた草の上に低い石が並ぶだけなので、ここは自分から名乗り出てこない。鹿角は新幹線の駅から遠く、温泉のほうで名の通った谷にあり、配置を知るまでは空き地にしか見えない。世界遺産になったいまも静かなのは、そのためだ。

場所

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見どころ(歩く順)

野中堂環状列石G41rn8 / CC BY-SA 4.0
  1. 大湯ストーンサークル館遺跡のわきに建つガイダンス施設。出土した土器や土製品の展示と体験工房がある
  2. 万座環状列石大きいほうの輪。その奥に復元された掘立柱建物が並ぶ
  3. 万座の日時計状組石立石を中心に石を放射状に並べた組石。輪の中心から北西に据えられている
  4. 野中堂環状列石道の向かいのもう一つの輪。最大径44メートルで、こちらにも日時計状組石がある

実際の行き方

  1. 盛岡駅→鹿角花輪駅(JR花輪線・約2時間/1日の本数は少ない)。
  2. 鹿角花輪駅→大湯環状列石前(秋北バス大湯温泉方面・約35分)。
  3. ガイダンス施設から入り、万座の輪と日時計状組石、道の向かいの野中堂の順に歩く。
  4. 同じバス路線で鹿角花輪駅へ戻る(到着時に発車時刻を確認)。
盛岡から花輪線、そこから路線バス
盛岡は東北新幹線の停車駅。JR花輪線で鹿角花輪まで約2時間かかり、本数が少ないので乗る列車は先に決めておきたい。駅から秋北バスの大湯温泉方面に乗れば、遺跡のそばの「大湯環状列石前」まで約35分。
鹿角花輪へ戻る
帰りは同じバス路線で鹿角花輪へ戻り、花輪線で盛岡、あるいは逆方向の大館へ抜けて奥羽本線に乗り継ぐ。バスも列車も便が細く、間が長くあく。使える接続は夜になる前に切れるので、出発前に帰りを組んでおきたい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

遺跡があるのは大湯川を見下ろす台地の上、秋田のいちばん北・鹿角だ。石の輪は万座と野中堂の二つ。どちらも川原石を二重の環に並べ、その外側に別の組石を据えた形をしている。大きいのは万座で、いちばん広いところで径52メートル。石は川床から運び上げたもので、多くは数キロ先で採れる斑の入った石英閃緑ヒン岩だ。輪のまわりには掘立柱建物や貯蔵穴、土坑墓が同心円状にめぐり、見えている石はより広い設計の表層にすぎない。

おすすめの楽しみ方

鹿角花輪からのバスは本数が少ないので、着いたらまず帰りの便を確かめておきたい。遺跡そのものに一時間、ガイダンス施設にもう一時間ほど見ておくとよい。先に館の模型で配置を頭に入れておくと、草地の石の並びが意味を持って見えてくる。雪の季節は見学路の一部が閉ざされるため、実際に歩けるのは春から秋にかけてだ。

歴史・背景

輪が築かれたのは縄文時代の後期、およそ4000年前。農耕ではなく、狩りと漁と採集で暮らした人びとの手による。組石は墓、遺跡全体は墓地であり祭祀の場と読まれている。国の史跡に指定されたのが1951年、特別史跡へ上がったのが1956年。2021年には「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産として世界遺産に登録された。

行く前に

現金
石の輪そのものは開かれた草地の上にある。ガイダンス施設は入館無料と案内され、常設展示室と体験工房は別料金。バスは現金払いなので、紙幣と小銭を持っていきたい。
行く前に
秋田北部は雪が深く、晩秋から春先まで見学路の一部が閉ざされる。ガイダンス施設は雪の季節に開館時間が短くなり、月曜が休みになる。年末年始も閉まる。草地には日かげがほとんどないので、夏は朝夕に歩くほうが楽だ。
別ルート
車なら東北自動車道の十和田インターから約15分で、ガイダンス施設に駐車場がある。秋田市側から鉄道で向かうなら、奥羽本線で大館へ出て花輪線に乗り換える経路になる。
降りたあと
鹿角花輪駅からの最後の区間は、秋北バスの大湯温泉方面。「大湯環状列石前」は遺跡の名を冠した停留所で、二つの輪のあいだを通る道ぞいにあり、歩く距離はごく短い。