平尾台
実写(ライセンス済み)STA3816 / CC BY-SA 3.0

北九州・小倉南No.1086★★地図で見る →

平尾台

〜北九州のカルスト台地〜

nature穴場——実はすごい

北九州市の南のへりに広がる石灰岩の台地。白い岩が点々と立つ草原は、人が毎年焼いて保ってきたものだ。地下には観光鍾乳洞が伸び、最大のものは途中から歩く道が流れに変わる。

  1. 起点小倉駅
  2. 約70分JR+乗合タクシー
  3. 降車石原町駅(JR日田彦山線)
  4. そこから
  5. 平尾台

狙い目

平尾台は九州ではよく知られた場所で、晴れた週末の台上の道はそれなりに車が通る。穴場ではない。見落とされやすいのは二点ある。ひとつは、この草原が半分は人の手でできていて、毎年の野焼きがなければ森に戻ってしまうこと。もうひとつは、上がるための公共交通が季節と曜日で動く乗合タクシーだということだ。台地はいつでもそこにあるが、足のほうは待ってくれない。

場所

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見どころ(歩く順)

千仏鍾乳洞Szabolcs Arany / CC BY 2.0
  1. 平尾台自然観察センターカルストと動植物を紹介する入館無料の施設。乗合タクシーの終点でもある
  2. 羊群原白い石灰岩が点々と立つ草原。羊の群れに見立てられてきた眺め
  3. 大平山石灰岩の斜面の上に丸く張り出す山頂。台地全体を見渡せる
  4. 千仏鍾乳洞センターの東にある観光洞。480mから先は足元が流れに変わる

実際の行き方

  1. 小倉駅→石原町駅(JR日田彦山線)。
  2. 石原町駅→平尾台自然観察センター(市のおでかけ交通、またはタクシー)。
  3. センター→羊群原→大平山と草原の道をたどり、センターへ戻る。
  4. センター→千仏鍾乳洞(台上の道を東へ)。照明のある区間と、流れを歩く区間。
JR日田彦山線で石原町駅へ、そこから乗合タクシー
小倉駅→(JR日田彦山線)→石原町駅。駅から台上へは市の「おでかけ交通」(乗合タクシー)が上がっていて、平尾台自然観察センターに着けてくれる。福岡県の公式観光サイトは、この区間を車で約20分としている。日田彦山線は小倉を通る幹線ではなく支線なので、ホームを離れる前に帰りの列車の時刻を控えておきたい。小倉からおよそ70分、乗り継ぎ待ちがあればもう少し見ておくとよい。
石原町駅へ戻る
帰りも観察センターから同じ乗合タクシーで石原町駅へ下りる。運行時間の外はタクシーしか手段がない。北九州市が組んでいる定期運行は春分の日から11月末までの土日祝で、それ以外の日は人数を満たしたうえでの事前予約になる。冬の平日にひとりで上がるなら、帰りの足を先に押さえてから出発したい。石原町駅からは日田彦山線で小倉へ戻れる。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

平尾台は、北九州市の南のへりに持ち上がった石灰岩の台地だ。北九州国定公園に含まれ、草の間から灰白色の岩がかたまって顔を出す。その眺めは古くから羊群原(ようぐんばる)と呼ばれてきた。同じ石灰岩は地下でも水に削られ続けていて、台地の下には洞が走っている。観光洞として公開されているのは三つ。最大の千仏鍾乳洞は照明が900m先まで届くが、その奥半分は歩く床ではなく、足を入れて進む流れになる。台地のまんなかに立つ平尾台自然観察センターが、歩き出しの目印になる。

おすすめの楽しみ方

まず観察センターに寄り、日が高いうちに草原へ出るといい。白い岩と緑がいちばんはっきり分かれて見える時間だ。センターは日中の開館で週に一度休みが入るから、そこだけ先に確かめておきたい。鍾乳洞は、夏なら日盛り、冬なら冷え込む時間に合わせると面白い。洞内は一年を通して気温16度前後、水温14度前後で、暑い季節には冷房のように、寒い季節には避難所のように働く。

歴史・背景

ここの石灰岩は、もとは浅い海に生きた生き物の遺骸が積もったもので、のちに花崗岩が入り込んだ熱で変質している。地下の千仏鍾乳洞が国の天然記念物に指定されたのは1935年、平尾台そのものが指定されたのは1952年だ。ただし守られているのは、手つかずの土地ではない。北九州市はこの草原を「半自然」と説明していて、採草地の改良や害虫の駆除、周りの山林への類焼防止を兼ねた野焼きが毎年続けられてきた。

行く前に

現金
観察センターの入館は無料。乗合タクシーは一人あたりの定額を現金で払う形になる。鍾乳洞はそれぞれ民間が運営していて、料金も開洞時間も運営元がそれぞれ決めている。ガイドブックではなく運営元の案内で確かめてほしい。台上に駅前のような店はないので、現金と飲み物は持って上がること。
行く前に
冬の終わりには野焼きがあり、実施日には北九州市が周辺の道路を通行止めにする。2月から3月に行くなら、告知を先に見ておきたい。台上は日陰が少なく、風がそのまま抜ける。千仏鍾乳洞の奥は冷たい水の中を歩く区間で、履物は入口で貸してもらえるが、膝までまくれるズボンで行きたい。濡らせない荷物を持っているなら、奥へ進まない判断もある。
別ルート
車なら、九州自動車道の小倉南インターか、東九州自動車道の行橋インターから台上へ上がる道がある。東の端の鍾乳洞まで回るなら車のほうが動きやすい。車がない場合も経路はもう一本あって、西鉄バスで中谷まで来れば、そこから同じおでかけ交通に乗り継げる。
降りたあと
石原町駅は台地の下にあり、台上ではない。最後の区間は坂道を上がる移動で、徒歩ではなく乗合タクシーかタクシーになる。乗合タクシーは平尾台自然観察センターまで着けてくれるので、そこから台上の道に入れる。