
岡山・高梁の山あいNo.590★★地図で見る →
吹屋ふるさと村
〜ベンガラ色の鉱山集落〜
高梁の西、山の高みに残る集落。銅とベンガラが通り一本ぶんの商家を建て、しかもその色を町ぐるみで揃えた。突き当たりに立つ木造の小学校も、修理を終えて再び中に入れるようになっている。
- 起点備中高梁駅
- 約1時間備北バス・約1時間
- 降車吹屋 バス停(備北バス)
- 徒歩
- 吹屋ふるさと村
狙い目
案内板も整い、国の指定も日本遺産の認定も受けている。知られていない土地ではない。静かなのは、たどり着くまでの道のりのせいだ。バスは谷から長く登り、同じ道を戻る。幹線からふらりと寄れる位置ではないので、一日の来訪者は限られた時間帯に集まり、そのあとは通りが静まる。
場所
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- ベンガラ格子の町並み赤褐色の格子と瓦がひと続きに並ぶ通り。一軒ずつの復元ではなく、面として揃っている
- 旧片山家住宅・郷土館国の重要文化財に指定されたベンガラ商家。店構えの奥に一族の暮らしの部屋が残る
- 旧吹屋小学校通りの突き当たりに横長に立つ木造校舎。いまは訪問の拠点になっている
- ベンガラ館顔料の工場を復元した施設。酸化鉄を挽き、洗い、焼く工程が並ぶ
- 笹畝坑道通りから谷を下った先にある復元坑道。中は一年を通して冷たい
実際の行き方
- 岡山駅→備中高梁駅(JR伯備線)。
- 備中高梁駅前の乗り場→吹屋(備北バス・約1時間)。
- バス停から通りを坂上へ。途中の商家と郷土館を見ながら歩く。
- 突き当たりの旧吹屋小学校まで行き、同じバス停に戻って下りの便に乗る。
- 備中高梁駅から備北バスで
- 岡山駅からJR伯備線で備中高梁駅へ。駅前の乗り場から、吹屋行きの備北バスに乗る。谷を登り続けて所要はおよそ1時間、吹屋のバス停は保存地区の通りのただ中にある。便数は多くないので、通りを歩き出す前に、時刻表で帰りの便を確かめておきたい。
- 同じ路線で下りる
- 帰りも同じ備北バスの路線で備中高梁駅へ下り、そこからJR伯備線で岡山方面へ抜ける。夜遅い便は無い。最終バスがその日の終わりだと割り切って、建物ではなく時刻表を軸に一日を組み立てるほうがうまくいく。
どんな場所か
吹屋があるのは、高梁の西、標高およそ550メートルの山の中だ。町を潤したのはまず銅、次いでベンガラ——国内では他に例のない規模でここに集まった酸化鉄の赤い顔料だった。財を得た商人たちは各自の好みで建てるのではなく、町として意匠を申し合わせ、石見から瓦師と大工を呼び寄せて実行した。格子も壁も屋根も同じ赤褐色の調子でつながり、その上に山陰の瓦が載る町並みができあがった。
おすすめの楽しみ方
備中高梁からのバスは片道およそ1時間。通りへ歩き出す前に帰りの発車時刻を確かめておきたい。滞在の長さを決めるのは集落ではなく時刻表のほうだ。旧小学校や商家が開くのは朝のうちではなく午前半ば以降で、冬は閉まるのが早い。建物に入る前に、まず通りを端から端まで一度歩くといい。吹屋の見どころは連なった正面そのもので、面で見たときにいちばんよく分かる。
歴史・背景
通りを建てた銅山とベンガラの工場はとうに閉じたが、建物は残った。1977年、この町並みは岡山県で最初の国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれる。2020年には周辺一帯が「『ジャパンレッド』発祥の地」として日本遺産に認定された。通りの突き当たりに立つ木造校舎は、東西の校舎が1900年に建てられ、2012年まで授業が続いた。現役では国内最古の木造校舎と呼ばれた建物で、長い修理を経て2022年に公開されている。
行く前に
- 現金
- 公開されている各建物は、それぞれに入館料がかかる。複数をまとめた共通券も現地で売っている。一軒だけで終わらせないつもりなら、最初に入る建物で共通券を買っておくほうが手間が少ない。
- 行く前に
- 山の中の集落で、上がってくる道は狭く、天候が悪いと時間がかかる。各建物は冬のあいだ閉館が早く、休館日が決まっているところもある。寒い季節に往復のバスを一日使うなら、事前に開いているかを確かめておきたい。
- 別ルート
- 車なら高梁の西の山道を上がる。集落の入口に駐車場があり、大型車の枠もある。車で来る人はたいてい、通りの南の斜面に建つ豪商の屋敷、広兼邸と組み合わせて回る。
- 降りたあと
- 吹屋のバス停は、保存地区の通りを貫く道路沿いにある。そこから坂を上っていくと商家と郷土館が先に現れ、突き当たりに旧小学校が立つ。坑道は逆に、谷を下った側にある。