
岐阜中部・美濃No.993★★★地図で見る →
美濃和紙
うだつの町並みの上流、板取川ぞいの里で漉かれる紙。市の会館が原料と道具と工程を並べて見せ、その周りには、最も厳しい等級の紙をいまも漉いている工房が散っている。
- 起点美濃市駅
- 約20分美濃市駅から乗合タクシー
- 降車美濃和紙の里会館(のり愛くん)
- そこから
- 美濃和紙
場所
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- 美濃和紙の里会館 展示室常設のフロア。楮の繊維と漉き上がった紙、そのあいだをつなぐ道具が並ぶ
- 紙すきの工房見学者が自分で一枚を漉ける実作業の部屋。簀と漉舟が、ケースの中ではなく目の前にある
- 和紙の里公園と板取川会館をとりまく屋外。芝地はそのまま、この工芸が頼ってきた水際まで下りていく
- 蕨生の道会館から集落へ抜ける一本道。店ではなく住まいと家業の工房なので、道から眺めるだけにする
- 美濃和紙あかりアート館町へ戻った先の木造の建物。秋の光の展覧会の入賞作を、一年を通して灯している
実際の行き方
- 美濃太田駅(JR高山本線)→長良川鉄道→美濃市駅。
- 美濃市駅から乗合タクシーかバスで、板取川ぞいに公園まで。
- まず会館。展示室、紙すきの工房、そのあと外の川べりへ。
- 町へ戻り、あかりアート館とそのまわりの商家の通りを歩く。
- 長良川鉄道で美濃市へ、そこから谷を上がる
- 美濃市駅は長良川鉄道の駅で、この線はJR高山本線の美濃太田から出ている。会館まではとても歩ける距離ではない。市が案内しているのは、電話で予約して乗る乗合タクシー「のり愛くん」。県の観光公式サイトは、洞戸方面へ向かう岐阜バスに公園前の停留所があるとも案内している。どちらを使うにしても、駅を離れる前に現行の便を確かめておきたい。手配なしで乗れるのは、駅前のタクシーだけだ。
- 美濃市駅へ戻る
- 谷は鉄道にとっては行き止まりなので、帰りは来た道をそのまま戻る。最終的な接続を決めるのは、美濃太田へ下る長良川鉄道のほうだ。乗合タクシーを使うなら、行きと同時に帰りも押さえておく。会館の受付に頼むこともできる。紙を買ったら、丸めずに平らなまま持ち帰りたい。
どんな場所か
原料は楮。仕事が集まっているのは、町の西、板取川ぞいに家と工房が連なる蕨生である。川は風景ではなく工程の一部だ。冷たく澄んだ水があるから、簀の上で繊維が均されて寝る。その表口が、市が川べりの公園のなかで運営する美濃和紙の里会館で、展示室と、紙を漉く工房と、売り場がある。ひとつの名前の下に、性格の違う二つがある。ひとつは、この地域一帯の手漉き和紙。もうひとつが本美濃紙で、こちらは地域ではなく決まりで線が引かれている。
おすすめの楽しみ方
ケースを見て回るだけで済ませず、紙すき体験を予約しておきたい。会館はそこを実際の作業場として動かしていて、印刷物では運べない部分がそこにある。町までを一日に入れるなら十月がいい。日が落ちてから商家の通りが灯りで埋まり、その入賞作をあかりアート館が一年かけて見せている。乗合タクシーで動くなら、館に入る前に帰りの時刻を決めておくこと。
歴史・背景
美濃国で漉かれた紙に書かれた戸籍が、大宝2年、西暦702年のものとして正倉院に残っている。国内でも古い記録をもつ産地である。江戸時代には、最上等の障子紙といえばこの紙だった。国が美濃の手すき和紙を伝統的工芸品に指定したのは1985年。だが、より狭い指定のほうが先に来ている。楮だけを使い、薬品で漂白せず、竹の簀で流し漉きし、板に貼って干す――その本美濃紙の技術が重要無形文化財になったのは1969年だ。2014年には石州半紙・細川紙とともに、ユネスコの無形文化遺産に登録された。
行く前に
- 現金
- 公園と川べりは無料。会館には入館料があり、紙すき体験はそれとは別に料金がかかる。市内のほかの館と合わせた共通券もある。カードのほかに現金を持っておきたい。この谷の商いは、会社ではなく家でやっているものが多い。
- 行く前に
- 会館には週の休館日があり、年末年始も閉まる。入館の締め切りは閉館よりかなり早いので、着くのが午後遅くになりそうなときは気にしておきたい。公園と川原は屋外なので、そちらはその時間割の外にある。
- 別ルート
- 車なら、東海北陸自動車道の美濃ICから国道156号、そして県道81号で川の左岸を上がる。大型バスも普通車も停められるので、実際にはここへ来る人の多くは車だ。
- 降りたあと
- 乗合タクシーもバスも、公園のなか、建物の正面で降ろしてくれる。正面から入るとまず展示室、その奥が紙すきの工房。芝地と川は建物の裏側にある。