
鳥取東部・若桜No.619★地図で見る →
若桜宿
〜白壁の土蔵が続く宿場町〜
鳥取県東部、単線の終点にある宿場町。明治の大火のあと、白壁の土蔵と歩道を覆う軒で建て直され、その二つが今も並行する二本の通りに残っている。
- 起点鳥取駅
- 半日若桜鉄道・終点まで
- 降車若桜駅(若桜鉄道)
- 徒歩
- 若桜宿
狙い目
若桜は知られていない町ではない。国の指定を受けているし、駅は町のすぐ端に立っている。ただ小さく、支線の終点にあるというだけだ。だからここに来る人はたいてい、通りすがりではなく若桜を選んで来ている。歩けば午後のうちに端から端まで見られる規模で、それが「展示」ではなく「町」に見える理由でもある。
場所
鳥取のほかの記事 10件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 若桜駅支線の終点にある木造駅舎。転車台と給水塔、蒸気機関車が構内に残る
- 蔵通り大火のあとに建てられた白壁土蔵が並ぶ通り。駅のすぐ南側にあたる
- 寺通り蔵通りと向かい合う寺の並び。延焼を避けるため道から控えて再建された
- カリヤ通り柱で支えた軒が歩道を覆う本通り。かつては800メートルほど途切れずに続いた
実際の行き方
- 鳥取駅→郡家駅(JR因美線)。若桜鉄道の列車は半数ほどが鳥取駅から直通する。
- 郡家駅→若桜駅(若桜鉄道・終点)。
- 若桜駅→蔵通り(南へ徒歩数分)。
- カリヤ通りの軒下を北西へたどり、町を一周して駅へ戻る。
- 鳥取駅から若桜鉄道
- 鳥取駅からJR因美線で郡家へ出て、そこから若桜鉄道で終点まで。半数ほどの列車は鳥取駅から乗り換えなしで直通し、残りは郡家で接続する。単線で本数も一日に散らばっているので、出かける時間を決める前に時刻表を見ておきたい。
- 若桜駅から戻る
- 帰りも同じ線で郡家経由の鳥取行き。本数は限られるので、着いたときに駅舎の時刻表を見て帰りの便を決め、それに合わせて歩く範囲を組み立てるとよい。
どんな場所か
若桜は鳥取県東部の山あいの盆地にあり、単線のローカル線の終点にあたる。はじまりは若桜鬼ヶ城の城下町で、のちに鳥取と姫路を結ぶ街道の宿場となり、伊勢へ向かう道もここから分かれた。明治の大火が町のほとんどを焼いたあと、建て直しは徹底して燃えにくさを狙っている。一本の通りには漆喰塗りの土蔵が並び、もう一本には柱で支えた軒が歩道を覆い、そのわきを水路が流れる。この二本を囲う保存地区は9.5ヘクタールある。
おすすめの楽しみ方
駅を出たらまず南へ下って蔵通りへ、そこから町を戻ってカリヤ通りの軒下を北西へたどる。この二本で、列車と列車のあいだの午後がちょうど埋まる。支線の本数は多くないので、歩き出す前に帰りの列車を決めておきたい。軒のわきの水路は一年中流れていて、冬は雪を落とす溝にもなる。
歴史・背景
町の起こりは、谷を見下ろす山城・若桜鬼ヶ城の城下にある。明治の大火で集落が焼けたあと、住民は自分たちで取り決めをつくった。一方の通りには人家を建てず、土蔵だけを認める、という内容だ。焼け残りと建て直しが混ざったこの町並みを、文化庁は2021年に重要伝統的建造物群保存地区として選定した。種別は商家町で、鳥取県内にある三つの地区のうち最も新しい。
行く前に
- 現金
- 通りを歩くだけなら無料。支線はJRではなく若桜鉄道の運営なので、この区間の切符は別に買うことになる。運賃と町の小さな店のために現金を用意しておきたい。
- 行く前に
- 豪雪地帯で、軒下の水路はそもそも雪を流すためのものだ。冬は積雪もそれなりになる。土蔵は個人の建物で、外から眺める散策になる。お盆のころには蔵通りに行燈が並ぶ。
- 別ルート
- 車なら鳥取市街から東へ谷をさかのぼる道で、駅の横に町営駐車場がある。町が面するこの街道は、山を越えて兵庫側へ、姫路の方向へ続いている。
- 降りたあと
- 若桜駅は保存地区のすぐ端にある。駅舎を出て町のほうへ向かえば、数分南が蔵通り。軒の続くカリヤ通りは逆方向、本通りを北西へ延びている。