
福岡南・大牟田No.1092★★地図で見る →
三池炭鉱 宮原坑
〜世界遺産の竪坑跡〜
福岡県南部に残る明治の炭鉱跡。博物館に集めず、構内をそのまま開けてある。第二竪坑にかかる鋼鉄の櫓は現存する同種のものでは国内最古で、隣には煉瓦造の巻揚機室が立つ。
- 起点西鉄福岡(天神)駅
- バス下車後 徒歩約10分西鉄バス・大牟田駅前から
- 降車大牟田駅(JR・西鉄)
- そこから
- 三池炭鉱 宮原坑
狙い目
宮原坑は世界遺産に登録され、駅からの道にも案内が出ている。だから知られていない場所ではない。ただ、この種の遺産としては珍しく、機械も竪坑も博物館へ移されなかった。だから構内は展示ではなく、働いていたときの配置のまま読める。
場所
福岡のほかの記事 28件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 第二竪坑櫓高さ約22メートルの鋼鉄の櫓。イギリスから運んだ鋼材で組まれている
- 巻揚機室櫓の脇に立つ赤煉瓦の建屋。ケージを上げ下げする巻揚機が納まっている
- デビーポンプ室の壁坑内の水を汲み上げたイギリス製ポンプを据えていた部屋の、残った壁
- 構内の軌道炭鉱の専用鉄道の線路。構内を横切り、港のほうへ延びていた
- 専用鉄道敷跡構内の外へ続く鉄道の跡地。宮原坑とあわせて遺産に登録されている
実際の行き方
- 西鉄福岡(天神)→大牟田(西鉄天神大牟田線・特急)。
- 大牟田駅前のバス停から西鉄バスに乗り、「早鐘眼鏡橋」で降りる。
- 構内まで歩き、煉瓦造の巻揚機室の脇から入る。
- 櫓・ポンプ室の壁・軌道を見て、外の専用鉄道敷跡までたどる。
- 西鉄天神大牟田線の特急で
- 西鉄福岡(天神)から天神大牟田線の特急に乗ると、終点の大牟田まで乗り換えなしで着く。所要はおよそ一時間。特急は日中ほぼ等間隔で出ている。運賃はICカードか券売機で払える。
- 大牟田駅へ戻る
- 帰りは同じ道路のバス停から大牟田駅前へ戻る。西鉄とJRの駅は隣り合っているので、どちらの線にも乗れる。バスも列車も夕方以降は本数が減るから、構内に長居する前に帰りの便を見ておきたい。
どんな場所か
大牟田は福岡県のいちばん南、三池炭田の上に広がる市だ。宮原坑は、三井が官営の三池炭鉱を引き継いだあとに最初に掘った坑口で、いまも立っている第二竪坑は深さ約160メートルまで下りていた。明治から大正にかけて年に四十万から五十万トンの石炭を上げ、三池の主力坑として働いた。坑内へ下ろされたのは坑夫だけではない。炭田のそばに置かれた集治監の囚人がここで働かされ、坑にはそれにふさわしい別名がついた。構内はいま広い平地で、櫓も巻揚機室も線路も、置かれていた場所のままにしてある。
おすすめの楽しみ方
公開は毎日ではなく、日程が動くこともある。出かける前に大牟田市の公式ページで当日の公開を確かめておくのが確実だ。開いている日にはボランティアのガイドが構内に立ち、予約なしでも機械の説明を聞ける。事前に連絡しておけばなお確実になる。構内に日陰はほとんどないので、暑い時期の午後はそれなりに応える。
歴史・背景
三井が政府から三池炭鉱を引き継いだのは十九世紀の終わりで、最初に掘ったのがこの宮原坑だった。第一竪坑が動きだしたのが1898年、いまも残る第二竪坑が仕上がったのが1901年になる。巻揚機もポンプもイギリス製で、当時の新しい機械が海を越えて据えられた。ここから石炭を上げつづけ、坑を閉じたのが1931年。三池の採炭は、そのあと市内の別の坑へ移っていった。2015年、明治期の産業遺産群のひとつとして世界文化遺産に登録された。
行く前に
- 現金
- バス代と周辺での買い物のために現金を持っておくといい。この一帯の小さな事業者は、必ずしもカードに対応していない。構内について料金の掲示は見当たらないが、条件は変わりうるので、行く日のことは市の公式ページで確かめておく。
- 行く前に
- 構内は屋根のない広場で、雨も日差しもしのげない。公開は毎日ではなく、点検や催しで日程が動くこともある。刷り物の予定表ではなく、公式ページの記載を最終的な判断にしたい。
- 別ルート
- 博多からならJR鹿児島本線でも大牟田に着く。駅前にはタクシーが待っていて、坑までは短い距離で行ける。
- 降りたあと
- 大牟田駅前のバス停から西鉄バスに乗り、「早鐘眼鏡橋」で降りる。そこから構内までは徒歩十分ほど。タクシーなら駅から直接入れる。