
高知東・室戸No.875★★地図で見る →
吉良川の町並み
〜備長炭で栄えた白壁の町〜
高知の東、太平洋に面した炭の積出港。国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれている。海寄りには白漆喰の町家が並び、山寄りには浜石を積んだ石垣が家々を囲う。ひとつの町に、ふたつの顔がある。
- 起点高知駅
- 約2時間奈半利駅からバス
- 降車吉良川学校通バス停(高知東部交通)
- 徒歩
- 吉良川の町並み
狙い目
吉良川は選定を受けた地区で、案内板も出ている。知られていない町ではない。ただ、遠い。室戸岬へ向かう車の多くはここを通り過ぎるし、鉄道は奈半利で終わってその先はバスになる。降りてくる人はたいてい、この町を目当てに来た人だ。だから平日の通りは静かなままでいる。
場所
高知のほかの記事 18件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 吉良川まちなみ館古い民家を開いた案内所、御田八幡宮の前に建つ
- 御田八幡宮町の鎮守、参道の先に海が見える
- 宮の内のいしぐろ山側の家々を囲う、浜石を積んだ石垣の一角
- 松本家住宅旧街道の角に立つ商家、道に向いた表蔵が目印
- 旧吉良川郵便局街道沿いの擬洋風の建物、鬼瓦に郵便記号が刻まれている
実際の行き方
- 高知駅から奈半利駅へ。JR土讃線と土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線で行ける。
- 奈半利駅から吉良川学校通へ、高知東部交通の室戸方面バス。停留所で帰りの時刻を確かめる。
- 国道から町へ入り、御田八幡宮前のまちなみ館から歩き始める。
- 山側の小路でいしぐろを見て、そのまま海の方へ下りて白壁の町家へ。
- 高知から奈半利へ鉄道、そこから海沿いのバス
- 高知駅からJR土讃線で後免へ、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線が奈半利まで続く。快速は高知駅から直通で走る。奈半利からは高知東部交通のバスが室戸方面へ下り、吉良川学校通はその途中の停留所だ。
- 奈半利へ戻る、あるいは室戸岬へ進む
- 同じ路線が両方向に走るので、奈半利からの往復にも、室戸岬へ向かう途中の一区切りにもできる。この区間は本数が多くない。町に入る前に、停留所の柱で帰りの時刻を読んでおきたい。
どんな場所か
保存地区は十八・三ヘクタール。ひと筋の通りというより、性格の違うふたつの集落が隣り合っている。海に近い旧土佐街道沿いには、間口が狭く奥に長い敷地に、切妻の町家が道へ面して建つ。壁は土佐漆喰で、そこに水切り瓦——雨を壁から離して落とすための小さな庇——が段になって取り付く。主屋の奥には釜屋と呼ばれる別棟の台所があり、土蔵や風呂が渡り廊下でつながる。山側へ入ると地割りが変わる。方形に近い農家型の敷地を「いしぐろ」が囲む。浜石と河原石を、空積み、あるいは練積みにした石垣だ。
おすすめの楽しみ方
ふたつの集落を普通に歩いて一時間ほど。まちなみ館に寄るならもう少し見ておきたい。開いている時間は決まっていて、ガイドは予約制だ。入場券のいる場所はないので、着いた時間がそのまま歩き出す時間になる。白壁がいちばん美しいのは日の低い時間で、車で来るなら地区のそばに無料の駐車場がある。
歴史・背景
炭より先に、この港からは木材や薪が出ていた。明治に入って近郊のウバメガシから備長炭が焼かれるようになり、吉良川炭は国内でも指折りの品になる。船は京阪神の市場へ運び、帰りに日用品を積んで戻った。その双方向の商いが、いま残る町並みを建てた。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されたのは、一九九七年十月三十一日のことだ。
行く前に
- 現金
- 通りを歩くのに費用はかからず、買う切符もない。まちなみ館は無料で入れる。ガイドを頼むなら事前の予約がいる。小さな町なので現金を持っていきたい。売店の類は国道沿いの道の駅まで出ることになる。
- 行く前に
- 町そのものに閉まる時間はないが、まちなみ館には開館時間と休みがある。夏から秋にかけて、この海岸は台風を正面から受ける。荒れればバスは止まる。通りに雨をしのげる場所はほとんどない。
- 別ルート
- 車なら国道55号を下る一本道で、地区のそばに無料の駐車場がある。逆方向から来るなら、吉良川は室戸岬の手前で最後のまとまった町になる。海沿いを走る日の区切りにちょうどいい。
- 降りたあと
- 吉良川学校通で降りる。古い町並みは国道の上ではなく一本内側にあるので、道から町へ入っていく。歩き出せばすぐ白壁が始まる。