八方池
実写(ライセンス済み)Alpsdake / CC0

長野北西・白馬No.746★★地図で見る →

八方池

〜白馬三山を映す尾根の池〜

nature穴場——実はすごい

白馬の上、樹林の消えた尾根に水をためた小さな池。リフトを乗り継ぎ、そこから稜線を歩いて着く。風がなく晴れた日には、白馬三山がまるごと水面に映る。

  1. 起点長野駅
  2. 約3時間長野からバス+八方アルペンライン
  3. 降車白馬駅(JR大糸線)
  4. そこから
  5. 八方池

狙い目

ここは有名な道で、隠れた道ではない。8月の晴れた週末には尾根に人の列ができる。知っておく値打ちがあるのは、八方池が通過点ではなく折り返し点だということのほうだ。山荘より上を、運営側は登山の領域として扱っている。登山届と登山装備を求める告知が出ている。日帰りで来たなら、池を目的地と決めて引き返すのが正直な組み方になる。

場所

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見どころ(歩く順)

八方池の木道Alpsdake / CC BY-SA 4.0
  1. 八方池山荘最後のリフトを降りたところに立つ山荘。機械が終わり、尾根道が始まる地点
  2. 木道コース左回りの道。斜面に板を渡してあり、二本のうち歩きやすいほう
  3. 尾根コース右回りの道。距離は短いが急で、濡れると滑る蛇紋岩の上を行く
  4. 第三ケルン池のすぐ上の高みに積まれた石の標。ここで初めて水面が見える
  5. 八方池ケルンの下のくぼみ。植生を踏ませないよう、水際に沿って木道がまわしてある

実際の行き方

  1. 長野駅→白馬(高速バス)。
  2. 路線バスかタクシーで八方の麓へ。ゴンドラ乗り場までは徒歩。
  3. 八方アルペンライン(ゴンドラ→アルペンクワッド→グラートクワッド)で八方池山荘へ。
  4. 尾根コースか木道コースで八方池へ。帰りはもう一方を下る。
長野から白馬、そして八方アルペンライン
長野駅からアルピコ交通の高速バスで白馬へ入るのが一般的。JR大糸線の白馬駅も使えるが本数は多くない。村に着いたら路線バスかタクシーで八方の麓へ移り、そこから八方アルペンライン。ゴンドラ、アルペンクワッド、グラートクワッドと乗り継いで尾根へ上がる。
長野駅へ戻る
尾根から下りる手段は事実上リフトだけで、下りの最終時刻はその日ごとに掲示される。逃せば歩いて下ることになる。長野方面のバスも夕方には終わるため、遅い時間に尾根へ上がってその日のうちに新幹線、という組み方には無理がある。
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どんな場所か

白馬の上のこの尾根は蛇紋岩でできている。そのひとつの事実が、尾根の上のほとんどを決めている。蛇紋岩は木の育ちにくい土をつくる。だから森は本来より低いところで止まり、稜線には草と裸の岩と高山植物だけが残る。ふつうなら林であるはずの高さに、花の斜面が広がっているわけだ。八方池はその開けた斜面の上のほう、標高2,060mのくぼみに水をためている。リフトの終点は八方池山荘で標高1,830m。そこから先は歩くしかない。途中に背の高いものが何もないので、山並みは最後に現れるのではなく、最初から正面にいる。

おすすめの楽しみ方

山荘から池へは二本の道がある。尾根コースが短くて約60分、木道コースが約90分。上りと下りで別の道を使う人が多い。岩が濡れているなら、上りは木道のほうがいい。水鏡になるかどうかは風と空次第で、こちらの都合では決まらない。日が高くなるほど稜線に雲が湧きやすいので、ゆっくり出る誘惑とは天秤にかけたい。リフトの運行期間は年ごとに変わり、下りの最終は感覚より早い。遠回りを選ぶ前に、その日の時刻を麓で確かめておく。

歴史・背景

八方池は火口でも氷河湖でもない。尾根の一部が崩れて滑り、くぼみをせき止めた跡に水がたまったものだ。地面が動くのも木が根づかないのも、下にある蛇紋岩という同じ弱さから来ている。つまりこの池と、池が映すあの眺めは、同じ理由で生まれている。ただし一年の大半、それは見えない。雪が斜面を覆い、リフトが動き出しても池はまだ凍っていることが多く、水面が現れるのは夏が本格化してからになる。訪ねる人が見ているのは、白い季節のあいだに開く短い窓のほうだ。

行く前に

現金
アルペンラインは全区間をまとめた往復券を麓の駅で買う。料金は運営が公表していて季節で変わるので、当日の額はそこで確認したい。尾根の上に買える場所はないから、水と行動食は持って上がる。
行く前に
運行期間は初夏から秋までで、日程は毎年あらためて告知される。リフトが動き出しても上の尾根には雪が残り、池がまだ凍っていることもある。運営側は道の状況を随時出しており、山荘より上は登山装備と登山届が要ると明記している。この高さでは天気の変わり方も速い。
別ルート
車なら谷沿いに上がって八方の麓に駐車できる。ただし真夏と紅葉の週末は村が混むので、速く着くことより早く着くことのほうが効く。車で来ても尾根までの標高差は変わらない。そこはリフトの仕事で、その日の予定はリフトの時刻に握られている。
降りたあと
白馬駅は谷の底にあり、山の入口ではない。駅前のロータリーから八方方面の路線バスが出ていて、そのバス停からゴンドラ乗り場まではさらに村のなかを歩く。この一区間を計算に入れておきたい。リフトの時刻表だけを見ていると抜け落ちる。