
長野北・小谷No.855★★地図で見る →
千国の庄史料館
〜塩の道の千国番所跡〜
日本海と松本を結んだ塩の道の関所・千国番所の跡地に建つ民家を、史料館として公開している。北アルプスの山あいの集落にあり、街道でもっともよく整備された歩行区間の、ちょうど中ほどにあたる。
- 起点白馬駅
- 約15分JR大糸線・普通のみ
- 降車千国駅(JR大糸線)
- 徒歩
- 千国の庄史料館
狙い目
穴場というより、静かなまま残った道だ。塩の道は国内では知られた歩き道で、春には祭りもある。ただし千国の集落に通過交通はなく、駅は無人で、冬の半年は史料館も雪に閉ざされる。だから団体ではなく、ひとりふたりの単位で人が着く。
場所
長野のほかの記事 27件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 前山百体観音白馬の峰を望んで、石の観音像が街道沿いに並ぶ
- 牛方宿牛と牛方が同じ屋根の下で泊まった宿。釘を使わずに建てた塩蔵が隣に残る
- 親坂の石仏群古道随一の急坂。重荷の牛が上れるように敷かれた石が今も残る
- 千国番所跡史料館が建つ関所の跡。高札や提灯、街道の往来を写した切り絵を展示
- 千国諏訪神社番所跡から少し歩いた集落の社。史料館区間の終点にあたる
実際の行き方
- 白馬駅→千国駅(JR大糸線・南小谷方面の普通で約15分)。
- 千国駅→千国集落の古道(徒歩約1キロ・上り、道標あり)。
- 牛方宿から千国諏訪神社までの千国越えを歩き、中ほどの番所跡で史料館に立ち寄る。
- 白馬駅からJR大糸線の普通列車
- 白馬駅→(JR大糸線・南小谷方面の普通で約15分)→千国駅。そこから村道を1キロほど上ると古道に出る。千国に停まる列車は上下とも数えるほどで、日中は間隔が大きく空くので、乗る列車を決めてから動きたい。
- 千国駅からの帰り
- 南へ戻れば白馬・信濃大町・松本方面へ、北へ4分で南小谷駅に着き、そこから先は糸魚川方面の別会社の区間になる。夕方以降は本数がさらに減るため、着いたらまずホームの時刻表で帰りの便を押さえておきたい。
どんな場所か
千国街道は、日本海の糸魚川と城下町・松本を結ぶ約120キロの道だ。運ばれた主役は塩で、牛や馬、そして歩荷(ぼっか)と呼ばれる担ぎ手が内陸へ塩を上げ、帰りは大豆や煙草、麻を背負って北へ下った。小谷村はそのなかでも険しい中間部にあたり、村内には整備された八つの古道コースが残る。史料館が建つのは千国番所の跡地。松本藩がここに口留め場を置き、荷と人を改め、塩に運上を課した場所である。
おすすめの楽しみ方
千国越えは栂池高原側から入ると全行程が下りになり、観光連盟もその向きを勧めている。史料館は道のりのほぼ中ほどで、休憩所が併設されている。雪が消える春から晩秋までが歩ける季節だ。列車で行くなら、帰りの便から逆算して早めに歩き出すのがいい。日中は空き時間が長い。
歴史・背景
塩は戦略物資だった。上杉謙信が敵将・武田信玄に塩を送ったという逸話はこの道のものとされる。文化庁の記録は、その俗説の下敷きに、番所を連ねて塩の自由な交易を保障した謙信の実際の政策があったと記す。江戸期の松本藩は北からの塩だけを通し、荷はこの道に集まり続けた。2002年、良好に残る古道の区間が「松本街道」の名で国の史跡に指定されている。
行く前に
- 現金
- 史料館の入館料は大人300円、中学生以下は無料。街道沿いの他館とめぐれる共通券もある。千国駅は無人で窓口がなく、大糸線のこの区間はICカードが使えないため、現金を用意しておきたい。
- 行く前に
- 史料館は火曜休館で、12月から4月ごろまでの冬期は雪のため閉まる。塩の道の各コースは小谷村役場が区間ごとに道の状態を公開しており、千国越えの先の峠道は本格的な山歩きになる。
- 別ルート
- 平日なら南小谷駅から村営バスが出ており、史料館のすぐ前の「千国の庄」に停まる。土日祝は運休。車なら南小谷から国道148号を上り、館の前の小さな駐車場に無料で停められる。
- 降りたあと
- 千国駅から南西へ、村道を1キロほど上る。塩の道の道標をたどれば、番所跡に立つ史料館に出る。