
徳島・つるぎ町No.646★地図で見る →
貞光 二層うだつの町並み
つるぎ町の商店街に、防火壁を二段に積み上げた商家が並ぶ。壁面には鏝絵が置かれている。公開されている家が二軒あってどちらも無料、通りそのものはただの公道だから、時間を選ばず歩ける。
- 起点徳島駅
- 約55分JR特急+徒歩
- 降車貞光駅(JR徳島線)
- 徒歩
- 貞光 二層うだつの町並み
狙い目
徳島にうだつの町並みは二つあり、吉野川の北岸、脇町のほうが重伝建に選ばれ、写真に撮られてきた。貞光は保存の対象として作り替えられなかった。今も町の商店街で、古い構えは朝から開く店にはさまれて立っている。だから静かなのだし、だから正面ばかり見ていると気づかない。見るべきものは、たいてい頭の上にある。
場所
徳島のほかの記事 13件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 旧永井家庄屋屋敷通りから西に入った茅葺きの庄屋屋敷。小さな中庭の庭園とつるべ井戸がある
- 二層うだつの列二段に積まれた防火壁が、商家の正面に次々と現れる区間
- 鏝絵と虫籠窓うだつの壁面に置かれた寿福の図柄と、その下に並ぶ格子状の塗り込め窓
- 織本屋旧折目家の商家。入館無料で、ケヤキの大黒柱と店の奥に続く格式ある座敷が見られる
実際の行き方
- 徳島駅→貞光駅(JR徳島線・特急)。
- 貞光駅→旧永井家庄屋屋敷(南へ徒歩約15分)。
- 旧永井家庄屋屋敷→通りに戻り、二層うだつの列を見ながら南へ、織本屋まで。
- 同じ道を戻るか、北へ抜けて川沿いの道の駅貞光ゆうゆう館へ。
- JR徳島線の特急で
- 貞光は徳島線の特急停車駅で、この線は徳島から吉野川に沿って西へ、阿波池田方面へ走る。駅から町並みは南側、町の中心を抜けた先にあり、道はずっと平坦だ。都市部の路線に比べると本数はかなり少ないので、時刻表は出かける前に見ておきたい。
- 貞光駅から戻る
- 同じ線で東へ戻れば徳島、西へ行けば阿波池田で土讃線に接続し、岡山にも高知にも抜けられる。夕方以降はどちらの向きも便が細るので、吉野川流域のほかの町と組み合わせるなら、まず最終列車を決めて、そこから逆算して一日を組むのが確実だ。
どんな場所か
うだつは、隣り合う家のあいだに屋根より高く立ち上げた防火壁のことだ。貞光のうだつは下の段の上にもう一段が重なっていて、この形は全国的にも珍しい。通りに面した壁面には、同じ左官の技で鏝絵が置かれている。図柄は寿福を願うもので、そこに暮らす家のために描かれた。こうした構えの商家が旧街道沿いに何軒も並び、そのあいだに理髪店があり、時計店があり、鮮魚店がある。通りは公道だから、歩くだけなら費用も切符もいらない。
おすすめの楽しみ方
公開されている二軒はどちらも朝10時から夕方5時までで、早朝向きの町並みではなく、昼のうちに歩く町並みだ。中に入るのが目的なら休みの日を先に確かめたい。商家のほうは不定休、庄屋屋敷は毎月第3水曜が休みになっている。真夏には通りがそのまま阿波踊りの舞台になり、歩いていた道が踊り場に変わる。
歴史・背景
貞光は吉野川から剣山へ向かう街道の宿と市の町として育ち、商人は稼ぎを家の構えに注いだ。公開されている建物のうち古いのは旧永井家庄屋屋敷で、1791年の建築。通りから西に入った敷地に建ち、今はつるぎ町の指定文化財になっている。通りに面した織本屋は酒造業を営んだ商家で、明治の初めに建て替えられたが、古いうだつの外観はそのまま受け継いだ。2006年に国の登録有形文化財となっている。
行く前に
- 現金
- 通りは公道で、歩くのは無料。公開されている二軒――庄屋屋敷と商家――も、どちらも入館料をとらない。この種の建物としては珍しい。実際にお金を使うとしたら、織本屋のなかで営業しているカフェくらいだろう。
- 行く前に
- 公開されている二軒はそれぞれ休みの日が違い、片方は不定休だ。中に入るのが目的なら、先に確かめておきたい。それ以外は店であり住まいであり、今も使われている建物なので、撮影は道路からにとどめること。日が暮れる前にシャッターを下ろす店もある。
- 別ルート
- 車なら徳島自動車道の美馬インターから約10分。町並みのすぐ北を国道192号が川沿いに走っている。吉野川を渡って少し東へ行けば脇町のうだつの町並みがあり、二つを一日で回るのは自然な組み合わせになる。
- 降りたあと
- 貞光駅から南へ、町の中心を抜けていく。商店街の道幅が狭まるあたりから古い構えが始まり、庄屋屋敷は通りから少し西に入ったところに案内が出ている。平坦な道で徒歩15分ほど。うだつの列は、そこからさらに南へ続く。