
薩摩半島・指宿No.1186★★地図で見る →
開聞岳
薩摩半島の南端、陸が海に尽きるところに一つだけ立つ円錐形の火山。古くから薩摩富士と呼ばれてきた。登山道は一本きりで、山をひと巻きしながら頂上へ向かう。
- 起点鹿児島中央駅
- 約2時間JR普通・本数少
- 降車開聞駅(JR指宿枕崎線)
- そこから
- 開聞岳
狙い目
ここは知られていない山ではない。日本百名山に数えられ、南薩摩の風景写真といえばまずこの円錐が写る。人が少ないのは有名さの問題ではなく、時刻表の問題だ。山川から南の区間は1日に数本しか走らないため、山を撮る人の数に比べて、麓に立つ人の数はずっと少ない。
場所
鹿児島のほかの記事 12件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- かいもん山麓ふれあい公園登山口と無料駐車場、そして最後のトイレがある麓の公園
- らせん状の登山道斜面を直登せず、山体を巻きながら高度を上げていく一本道
- 岩とはしごの区間上部で道幅が狭まり、岩・階段・固定はしごへ変わる登りの核心
- 山頂の展望桜島から霧島連山、大隅半島、屋久島までを一周で見渡す360度の眺め
実際の行き方
- 鹿児島中央駅→開聞駅(JR指宿枕崎線。直通は少なく、多くは指宿駅か山川駅で乗り継ぐ)。
- 開聞駅→かいもん山麓ふれあい公園(山の方角へ南に徒歩)。
- 公園→登山道へ。まっすぐ登らず、山体を巻きながら上がる道が続く。
- 上部→岩とはしごの区間を越えて山頂へ。下山は同じ道を戻る。
- JR指宿枕崎線・鹿児島中央駅から
- 鹿児島中央駅→(JR指宿枕崎線)→開聞駅。公開されている時刻表では、乗り換えなしで行ける便がわずかにあり、所要はおよそ2時間。それ以外は指宿駅か山川駅で乗り継ぐことになる。指宿から先に特急は入らないので、最後の区間は必ず普通列車になる。
- 開聞駅から戻る
- 同じ路線を山川・指宿経由で鹿児島中央駅まで北上する。ただし本数は1時間に1本ではなく1日に数本で、日中に数時間の空白が入ることもある。到着したらまずホームの時刻表を読み、帰りの便を決めてから歩き出したい。
どんな場所か
開聞岳は薩摩半島の南端に立つ標高924mの火山だ。三方が海で、つながる尾根がひとつもない。形はほぼ完全な円錐で、薩摩富士という呼び名はここから来ている。地質のうえでは二つの火山が重なった山とされ、玄武岩の成層火山の頭に、あとから安山岩の溶岩ドームが載った構造をもつ。登山道は麓の公園から一本だけ。斜面をまっすぐ詰めるのではなく、山体をらせん状に巻きながら高度を稼ぐ。そのぶん、開けた海と半島の畑地が交互に現れる。頂上に近づくと道幅は狭くなり、岩と階段とはしごに変わる。
おすすめの楽しみ方
公式の案内では登りにおよそ3時間。同じ道を下るので、立ち寄りではなく一日仕事になる。列車が少ないぶん、計画は逆算がいい。帰りの便を先に決めて、それに合う往路を選ぶ。登らない日でも、麓の公園の芝生からなら円錐の形がまるごと一枚に収まる。
歴史・背景
文献に残る噴火は貞観16年(874年)と仁和元年(885年)の二度で、どちらも大規模だった。気象庁の記録では、前者で火砕流と泥流が、後者では溶岩流と溶岩ドームが生じている。いま山頂部に段をつくっているのが、その885年のドームだ。指宿市の資料は、開聞の神を海の神として説明する。北麓の枚聞神社がその神を祀り、この海を行き来する人々が航海の安全を願ってきた社だ。山は霧島錦江湾国立公園のなかにあり、公園は1934年に最初の指定を受け、2012年に現在の名になった。
行く前に
- 現金
- 山も登山道も、麓の駐車場も無料。開聞駅は窓口のない無人の単式ホームなので、運賃の精算は路線の決まりに従って済ませる。公園から上には売店も自販機もないため、現金と水は持って上がりたい。
- 行く前に
- 登山道と頂上にトイレはない。最後のトイレは公園の管理棟にある。上部は岩とはしごが続き、雨の日は滑りやすい。樹林を抜けたあとは遮るものがなく、雲の低い日は頂上からの眺めがまったく効かない。
- 別ルート
- 指宿からなら車で約30分の距離。県の観光サイトは指宿駅から登山口最寄りの停留所へ向かうバス便も案内していて、その場合も降りてから同じくらい歩くことになる。
- 降りたあと
- 開聞駅は道路沿いの無人の単式ホーム。そこから山の方角へ南に歩いておよそ20分で、登山口のあるかいもん山麓ふれあい公園に着く。