鹿児島・天文館No.423★★★地図で見る →

かごしま黒豚

food王道を、いちばんいい形で

鹿児島市の中心に広がる全蓋アーケードの街、天文館。とんかつの店もしゃぶしゃぶの座敷も県の物産店も、電停ひとつぶんの距離に収まっている。

かごしま黒豚
実写(ライセンス済み)Sanjo / CC BY-SA 4.0

黒豚は調理法の名ではなく、品種の約束だ。鹿児島の黒豚は純粋バークシャー種で、他県のものと分けているのは仕上げの飼料——さつまいもを混ぜて与えることで、脂が重く残らずさっぱりした肉になると県は説明する。だから供され方も、肉の輪郭が残る料理に偏る。厚く切ってとんかつ、薄く引いてしゃぶしゃぶ、時間をかけて煮て角煮。その台所がいちばん密に集まっているのが、鹿児島市の中心にある天文館だ。全蓋のアーケードが交差点から伸び、通りから通りへ屋根が続いていく。

歴史・背景

豚が薩摩に入ったのは、琉球とのあいだを船が行き来していた約400年前と考えられている。明治に入ってイギリスのバークシャー種と掛け合わされ、今の黒豚の姿になった。一方、それを売る街の名は肉とは何の関係もない。1779年、藩主・島津重豪がこの地に天体観測と暦づくりの施設「明時館」を建て、別名を天文館といった。建物はとうに無い。名前だけが通りに残った。

見どころ(歩く順)

文化通りKarl Baron / CC BY 2.0
天文館G3アーケード
電停の正面から伸びる全蓋の通り。千日通りとも呼ばれる
天文館本通り
交差点から北へ続く中心のアーケード。飲食店と物販が並ぶ
かごしま特産品市場「かご市」
県商工会連合会が運営する物産店。黒豚の加工品や焼酎、薩摩焼が並ぶ
文化通り・山之口本通り
アーケードのすぐ脇にある、居酒屋とバーの夜の通り
西郷隆盛銅像
天文館から歩いて行ける距離にある、市を代表する像

おすすめの楽しみ方

昼と夜で街の顔が変わる。とんかつの店は日中から開き、しゃぶしゃぶの座敷や文化通りの飲み屋は日が落ちてから動き出す。土産も買うなら物産店を先に回す順序がよく、こちらは18:30に閉まって飲食店より早い。アーケードの下では雨が関係ないので、天気の悪い日ほどこの街に来る値打ちがある。

実際の行き方

起点
鹿児島中央駅
所要
約10分 · 市電・鹿児島中央駅から
降車
天文館通電停(鹿児島市電)
  1. 鹿児島中央駅→天文館通電停(鹿児島市電・約10分)。
  2. 天文館通電停→G3アーケード入口(電停の真向かい)。
  3. アーケードを北へ抜けて本通りと物産店へ。飲み屋の通りはその途中で脇に分かれる。
鹿児島中央駅から市電
九州新幹線の終点・鹿児島中央駅前の電停から鹿児島市電に乗り、天文館通で降りる。10分ほどで、降りた正面がアーケードの入口になっている。日中は本数が多く、時刻を調べておく必要はない。
鹿児島中央駅へ戻る
帰りも同じ天文館の交差点から市電に乗る。ただし市電は飲み屋より先に終わるので、夕食が長引きそうならタクシーを前提にしておくとよい。距離は短い。路線バスも同じ区間を走っている。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
市電は現金と交通系ICカードが使える。飲食店はまちまちで、小さな店ではカードが通らないこともあるから現金も持っておきたい。物産店や百貨店はカードで払える。
定休
アーケードは屋根つきなので雨は問題にならないが、店ごとに定休日があり、昼と夜のあいだに休みを取る店も多い。桜島の火山灰が市街に降る日もあり、屋根のある通りはそれが届かない数少ない場所でもある。
別ルート
桜島フェリーが着く鹿児島港からは、市電やバスですぐ。歩いても20分ほどで着く。JRの鹿児島駅側から来る場合も、市電が南へ下って天文館に入る。
降りたあと
天文館通電停は天文館交差点にあり、G3アーケードの入口が真向かい。この記事で挙げた場所はすべて、その角から数分の徒歩圏にある。

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