元滝伏流水
実写(ライセンス済み)Hiroaki Kaneko / CC BY-SA 3.0

秋田南西・鳥海山麓No.572★★地図で見る →

元滝伏流水

nature穴場——実はすごい

鳥海山の雪どけ水は、川になってここへ来るのではない。溶岩の壁からそのまましみ出し、深い苔の上を幾筋にも分かれて下り、沢へ落ちる。環境省の名水百選に選ばれた湧水だ。

  1. 起点象潟駅(JR羽越本線)
  2. 約20分象潟駅から車・タクシー
  3. 元滝伏流水

狙い目

秘密の場所ではない。国の選定を受けているし、案内標識も駐車場もある。それでも静かなのは、旅の形のせいだ。ここには水以外に何もないので、人は車で来て、岩肌を見て、また車で帰る。そのあいだの時間は、たいてい誰もいない。

場所

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見どころ(歩く順)

苔むした溶岩の岩肌wataru_95s / CC BY 4.0
  1. 駐車場と遊歩道の入口案内標識とトイレのある駐車場。ここから沢へ下りる遊歩道が始まる
  2. 苔むした溶岩の岩肌鳥海山の古い溶岩流の末端。端から端まで濃い緑の苔に覆われている
  3. 幾筋にも分かれる水苔の上を渡る白い細い流れと、岩に当たってはじけるしずく
  4. 夏の霧冷たい湧水と暖かい空気の差で立ちのぼり、岩肌全体を白く包む霧

実際の行き方

  1. 象潟駅→元滝の駐車場(車・タクシーで約20分)。
  2. 駐車場→滝(沢沿いの遊歩道を歩く)。
  3. 帰りも同じ道。タクシーは待ってもらうか、迎えの時刻を先に決めておく。
  4. 車がある日なら、近くの奈曽の白滝も足せる。
象潟駅から車・タクシー
象潟駅→(車またはタクシー・約20分)→元滝の駐車場。そこから遊歩道を歩いて滝へ。象潟はJR羽越本線の駅で、秋田方面・酒田方面から列車が入る。現地まで直行する交通はないので、車で行くか、タクシーを往復で手配しておく。
象潟駅へ戻る
来た道をそのまま海側へ下る。羽越本線は夕方以降、本数が減っていく。山へ入る前に象潟からの帰りの列車を確認しておきたい。車でない場合は、タクシー会社の番号も控えておく。
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どんな場所か

元滝伏流水には、上流から流れ込む川がない。鳥海山に降った雨や雪が山体に染み込み、長い年月をかけて地中を移動し、古い溶岩流の末端から地表に戻ってくる。水が湧き出す岩肌は幅約30メートル。湧出量は一日5万トンとされる。一年中枯れないため岩肌一面が厚い苔に覆われ、水は幾筋にも分かれた白い線となって苔の上を渡り、沢へ落ちていく。環境省の平成の名水百選に選ばれている。

おすすめの楽しみ方

暖かい季節に行くと、湧水と気温の差で岩肌一面に細かい霧が立つ。この場所の写真がどれも同じ表情をしているのは、それが理由だ。歩くのは遊歩道の上だけにしたい。ジオパークは苔の岩に上がらないよう呼びかけていて、その苔こそがこの景色の中身でもある。帰りは、そのまま象潟の海岸まで下りればいい。

歴史・背景

現地の岩は鳥海山から流れ出した溶岩流の末端で、その内部を通ってきた地下水が地表に出る場所が、この滝にあたる。湧いた水は古くから近隣の生活用水として使われ、周辺の農業用水にもなってきた。同じ冷たい伏流水が海へ届くことが、この海岸の岩ガキを育てているとされる。山の周りでは、水源を守るためにブナを植える活動や、清掃の活動が続けられている。

行く前に

現金
受付も売店もない。あるのは駐車場とトイレだけだ。飲み物と、タクシー代の現金は持って上がる。買い物は象潟の駅前で済ませてから山側へ向かうのが確実。
行く前に
遊歩道は木立の下を通り、照明はない。日が落ちる前に戻る。滝の周りは一年中しぶきで濡れており、冬は雪が積もる。上流にある「元滝」そのものは崖崩れのため立入禁止で、開いているのは下の伏流水だけ。
別ルート
車なら日本海東北自動車道の象潟ICで降り、山側へ入るルートがある。近くには奈曽の白滝もあり、同じ日にまとめて回れる。
降りたあと
象潟駅からは歩ける距離ではなく、車かタクシーになる。駐車場から沢に沿って遊歩道をたどると、苔の岩肌が正面いっぱいに開ける。