
秋田・横手 増田No.570★★地図で見る →
増田の内蔵
〜横手・雪国の商家町〜
秋田県南部、蔵を屋敷の外ではなく内側に抱えた商家町。店の土間を通り抜け、細長い通路を歩いた先にようやく内蔵が現れる。雪国の暮らしがそのまま建物の形になった町並みだ。
- 起点秋田駅
- 約95分JR+羽後交通バス・約95分
- 降車増田蔵の駅バス停(羽後交通)
- 徒歩
- 増田の内蔵
狙い目
増田は国の重要伝統的建造物群保存地区で、隠れた場所ではない。それでも静かなのは、道路から撮れるものが何もないからだ。見るべきものは店の帳場の向こう、通路の突き当たりにある。中へ入らないと、この町は始まらない。
場所
秋田のほかの記事 34件・地図で開く →見どころ

- 中七日町通り保存地区が沿って続く一本の通り。商家の店構えが並ぶ
- 観光物産センター 蔵の駅旧石平金物店。内蔵の二階まで上がれる数少ない一軒
- 谷藤家の内蔵横手市指定文化財。漆喰の壁と分厚い扉がそのまま残る
- 佐藤又六家店蔵をいまも商いに使っている商家
- 旧石田理吉家木造三階建て。この地方では珍しい形の住宅
実際の行き方
- 秋田駅→十文字駅(JR奥羽本線・約85分)。
- 十文字駅→増田蔵の駅(羽後交通バス「稲庭」「入道」「草の台」方面・約10分)。
- 増田蔵の駅→観光物産センター蔵の駅で公開状況を確かめ、中七日町通り沿いの家々へ。
- 増田蔵の駅→十文字駅(同じ路線で戻る)。
- JRで十文字、そこから羽後交通バス
- 秋田駅→(JR奥羽本線・約85分)→十文字駅。駅前から羽後交通の「稲庭」「入道」「草の台」方面行きに乗り、約10分の「増田蔵の駅」で降りる。タクシーでもほぼ同じ時間で着く。
- 増田から十文字駅へ戻る
- 帰りも同じ羽後交通の路線だが、観光向けではなく地元の生活路線で、午後は本数が細る。歩き出す前に、バス停の時刻表で戻りの便を控えておきたい。タクシーの番号を一つ持っておくと安心だ。
どんな場所か
保存地区は横手市南部の在郷町、一本の通りに沿った10.6ヘクタールである。この形をつくったのは雪だ。数か月も雪が居座る土地では、庭に建てた蔵は行き来も乾きも悪い。だから増田の商人は、まず土蔵を建て、その上から鞘という木の覆いをかけ、母屋の背中に接いでしまった。通りから見えるのは店構えだけである。いまはそのうち19棟が通路を開けていて、突き当たりの蔵まで歩いて入れる。
おすすめの楽しみ方
まずバス停前の蔵の駅に寄って、その日に開いている家を聞くのがいい。公開は一軒ずつで、顔ぶれも日によって変わる。季節を選ぶなら冬だ。12月から3月にかけて雪は深く、歩みは地図より遅くなるが、家と家の間隔が短いのは初めからそのための設計で、外に雪があるほど内蔵の理屈が腑に落ちる。
歴史・背景
増田は二本の街道が交わる在郷町として育ち、生糸と葉たばこ、そして酒造りで財を蓄えた。いま残る蔵はいずれも戦前の建築で、その多くは明治から大正にかけてのもの。座敷を備えた蔵を持つことが、身代の大きさを示す証になった時代である。文化庁がこの一帯を重要伝統的建造物群保存地区に選んだのは2013年12月27日。秋田県では、武家町の角館に次ぐ二例目にあたる。
行く前に
- 現金
- 通りを歩くだけなら費用はかからない。バス運賃は車内で払うので小銭を用意しておきたい。入る家の分と合わせて、現金は少し多めに持っていくといい。
- 行く前に
- 秋田県南部は豪雪地で、12月から3月は歩みが地図の見立てより遅くなる。公開日は家ごとに決まっているため、順路を先に組まず、着いてから蔵の駅で確かめるほうが早い。
- 別ルート
- 横手からならJR奥羽本線で南へ少し下って十文字、そこから先は同じバスになる。車の場合は湯沢横手道路の十文字ICで降り、国道342号を増田方面へ進む。
- 降りたあと
- 「増田蔵の駅」バス停は中七日町通りに面している。同じ名前の観光物産センターまでは歩いて一分とかからず、公開されている家々はその通り沿いに続く。