
熊本・南小国No.521★★★地図で見る →
黒川温泉
阿蘇の山あいの渓谷に宿が集まる温泉地。三十軒が別々に見えないよう、看板も植栽も揃えてきた。各旅館の露天風呂は共有の見どころとして開かれ、木の手形一枚で入れる。
- 起点熊本駅
- 約3時間高速バス・1日数便
- 降車黒川温泉(九州横断バス)
- 徒歩
- 黒川温泉
場所
熊本のほかの記事 18件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 風の舎温泉街の上手にある組合の案内所。入湯手形はここで買える
- 川端通り温泉街の中心を流れに沿って走る道。宿の門構えと小さな店が並ぶ
- 丸鈴橋田の原川に架かる短い橋。待ち合わせ場所として使われている
- 加盟宿の露天風呂手形で入れる露天風呂は25か所。石組みも湯船の木も眺めも一つずつ違う
- 川沿いの湯あかり12月下旬から3月末まで、川の中と岸に並ぶ球体の竹あかり
実際の行き方
- 熊本駅→黒川温泉(九州横断バス・1日数便のみ)。
- バス停から坂を下って温泉街へ。「風の舎」で入湯手形を買う。
- 田の原川の右岸と左岸から一つずつ湯を選び、その間の道も歩く。
- 最後は待ち合わせ場所になっている丸鈴橋へ。帰りのバスの時刻に合わせて戻る。
- 熊本駅から九州横断バスで直通
- 熊本駅→黒川温泉。組合のアクセス案内では所要およそ3時間。1日数便しかなく、一部区間は座席指定なので、出発前に予約しておきたい。同じ便はそのまま湯布院・別府へ抜けるので、九州を横断する途中に寄る形にすると回り道にならない。
- 同じ道を戻る
- 帰りも同じバス停から、熊本方面と、逆向きの湯布院・別府方面が出る。問題は距離ではなく本数で、1日数便しかない以上、湯につかっているあいだに最終便が出てしまうこともある。入る前に風の舎でその日の時刻を確かめておくといい。
どんな場所か
田の原川が山を削った細い谷に、黒川温泉はある。両岸に低く黒い木造の宿が並び、風呂は水面の高さまで下りたところに置かれている。組合はこの温泉地を「一つの旅館」と呼ぶ。宿の一軒一軒が客室で、その間の小道が廊下だという考え方だ。だから建物は競い合わずに揃っている。派手な看板もネオンも意識的に手放し、背後のはげた斜面には雑木を植えた。谷に落とし込まれた施設ではなく、谷の一部に見えるように。
おすすめの楽しみ方
手形での入浴は朝から夜まで、組合の案内では8時30分から21時まで。泊まらなくても日帰りで成立する。両岸から一つずつ選べば、店先を抜けて橋を渡る道のりそのものが楽しみになる。冬は夕方から川沿いに灯りがともるので、最後の湯と帰り道をひと続きにできる。
歴史・背景
黒川はもともと素朴な湯治場で、一度は客足が絶え、名前を一からつくり直さなければならなかった。やり方は共同だった。宿の主人たちが班に分かれ、ある班はスギばかりの斜面に雑木を植え、ある班は乱立していた約200本の看板を撤去して統一した共同看板に替えた。そしてもう一つの班が1986年に入湯手形を考え出す。敷地の都合で露天風呂を持てない宿の客にも露天に入ってもらうための、いわば苦肉の策だった。それが今では、この温泉地を代表する仕組みになっている。
行く前に
- 現金
- 入湯手形は大人1,500円。子ども用は割安で、加盟する各旅館と組合の「風の舎」で買える。一枚は一人分で、分け合うことはできない。小さな温泉地なのでカードが使える店とそうでない店が混じる。現金を持っておきたい。
- 行く前に
- 清掃や整備でその日だけ手形の対象から外れる湯がある。開いている湯の一覧は風の舎で確認できる。露天風呂は原則として撮影禁止。谷へ入る山道は雪と大雨の影響を受けやすく、周辺の遊歩道には災害復旧工事で通行止めの区間もある。
- 別ルート
- 博多からは直通の高速バスがあり、およそ2時間45分。湯布院からは九州横断バスで1時間半ほどで、二つの温泉地をつなげて回るのは難しくない。車ならミルクロードとやまなみハイウェイの両方から案内が出ている。
- 降りたあと
- 黒川温泉のバス停は集落の中ではなく、上を通るバイパス沿いにある。そこから川へ向かって坂を下りると数分で温泉街に入り、途中に「風の舎」の案内が出ている。