
宮城南部・白石No.812★地図で見る →
上戸沢宿・下戸沢宿
〜七ヶ宿街道の二つの宿場〜
七ヶ宿街道の七つの宿場のうち、宮城の南のはずれの谷に数キロを隔てて並ぶ二つ。復元も整備もされておらず、旧街道がそのまま県道として家並みのあいだを通っている。
- 起点白石駅
- 約35分白石市民バス・平日のみ
- 降車下戸沢(白石市民バス小原線)
- そこから
- 上戸沢宿・下戸沢宿
狙い目
七ヶ宿街道という名前は、宮城の人ならたいてい知っている。ただ思い浮かべるのはダムの湖やスキー場のほうで、それは谷のずっと西の話だ。戸沢の二つの宿は反対の端、福島へ下りていく側にある。バスは平日に一往復。立入禁止でも秘境でもない。ただ、通りすがりに着いてしまうことが、まずない。
場所
宮城のほかの記事 23件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 下戸沢の街並み一本の道の両側に家が寄り添う。宿場の輪郭がそのまま残っている
- 宿場中央の枡形町のまん中で道が鍵の手に折れる、宿場の防ぎの形
- 上戸沢の宿谷を上がった先の集落。本陣を置かなかったほうの宿
- 日本の道100選の碑上戸沢に立つ宮城県の碑と説明板。この道が何を通したかが書いてある
実際の行き方
- 白石駅→下戸沢(白石市民バス小原線。平日のみ・行きは一日一本)。
- 下戸沢の通りを端から端まで歩く。まん中の枡形を抜ける。
- 上戸沢まで足を延ばして道の碑を見て、一本きりの帰りのバスに乗る。
- 白石駅から市民バス小原線
- 白石駅→(白石市民バス小原線・上戸沢行き)→下戸沢、約35分。平日だけの路線で、しかも二つの集落まで走り通す便は一日に一本しかない。ほとんどの便は手前で折り返してしまう。一日の予定を組む前に、その日の発車時刻を市に確かめておきたい。
- 下戸沢から戻る
- 帰りも一本きりで、同じバスが谷を下って戻ってくる。乗り遅れれば、その日はもう戻る手立てがない。土日は運行がなく、この谷を抜ける代わりの足もない。降りる前に帰りの時刻を決めておくこと。
どんな場所か
街道は山形県境の峠から下りてきて、福島の国見で奥州街道に合流していた。その途中に宿場が七つ。この七つが街道の名になり、のちに町の名にもなった。上戸沢と下戸沢は、そのうち福島寄りの二つである。同じ狭い谷筋に、数キロを隔てて並んでいる。どちらも観光地に仕立て直されてはいない。残っているのは形のほうだ。道が一本あり、その両側に家が寄せて建ち、庭の切れたところから山が始まる。旧道はいま県道になっていて、二つの集落を通る区間は日本の道100選に選ばれている。
おすすめの楽しみ方
予定はバスで決まる。平日に一往復だけ。午前に出る日と午後に出る日があり、行きと帰りのあいだは三十分から一時間ほどしかない。歩いて見るなら、集落一つ分がちょうどだ。二つとも歩きたければ、便が午後に回る日を選ぶといい。間隔が長いほうの日なら、一停留所先の上戸沢で降りて、谷を下って下戸沢まで歩き戻る余裕がある。
歴史・背景
七ヶ宿街道は、山を越えて奥州と羽州をつないだ道である。出羽の十三大名が江戸への行き来に使い、荷を運ぶ商人や、出羽三山へ向かう人々も歩いた。上戸沢には、大名が泊まる本陣が置かれなかった。代わりを務めたのが検断の家、木村家である。宿駅と伝馬いっさいを取り締まる役どころで、本陣に準ずる宿と問屋を兼ねていた。下戸沢のほうには本陣も脇本陣もあった。木村家の屋敷はのちに解体され、いまは谷を下った公園に移されて建っている。
行く前に
- 現金
- 宿場を歩くのに料金はかからない。道と、そこに面した家があるだけだ。お金がかかるのはバスの運賃で、車内で現金を払う。小銭を用意しておきたい。
- 行く前に
- 路線は月曜から金曜まで。土曜・日曜・祝日は走らないものと考えておく。ここは峠へ上がっていく谷なので、冬は雪と凍結が運転にも歩きにも効いてくる。二つの集落とも、観光客を迎える設えはないと思っておきたい。水は持って入るのがいい。
- 別ルート
- 車なら、小原で国道113号から分かれて福島県境へ上がっていく県道沿いに、二つの集落が並んでいる。日本の道100選に選ばれたのも、まさにこの区間だ。白石駅からタクシーを使う手もあり、バスの本数を思えばそちらが現実的なことも多い。なお新幹線の白石蔵王駅は白石駅とは別の駅で、バスが出るのは白石駅のほうである。
- 降りたあと
- バスは下戸沢の集落のまん中で降ろしてくれる。停留所から歩く必要はない。通りそのものが宿場だからだ。上戸沢は次の停留所で、数キロ谷を上がったところ。そのあいだの道が、旧街道の道筋にあたる。