
愛媛・宇和島南部No.866★★地図で見る →
岩松の町並み
〜宇和島・津島の重伝建〜
宇和島の南、岩松川の河口に伸びる商家町。二階建ての町家が通りに並ぶ。国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれたのは最近のことで、整備された観光地ではなく、いまも動いている町のままだ。
- 起点岩松営業所(宇和島自動車)
- 約3分宇和島自動車バス+徒歩3分
- 岩松の町並み
狙い目
隠れているというより、気づかれるのが遅かった町だ。選定はごく近年で、観光の設備がまだ追いついていない。入場ゲートも観光案内所もなく、英語の表示もほとんどない。そのかわり、ふつうの時間のふつうの通りがそのまま見られる。かわりに、たいていの戸は閉まったままだ。
場所
愛媛のほかの記事 29件・地図で開く →見どころ

- 町家の並ぶ通り格子の奥に二階建ての正面が続く。二階は全体が客をもてなす座敷
- 西村酒造場地区で最大の建造物群。本宅の背後に酒蔵が連なる
- 西﨑本店岩松の町家の典型。この通りらしい細かな格子が残る
- 小西本家町をつくった小西家に唯一残る建物。川に面した色ガラスの離れがある
- 岩松川の川沿いこの町が商いの足場にした川。石垣の水路が通りから下りてくる
実際の行き方
- 宇和島→岩松(宇和島自動車バス・城辺/宿毛方面)。
- 岩松営業所→旧街道(徒歩約3分)。
- 通りを川の方へ歩き、小西本家と川沿いの町家を見る。
- 営業所へ戻る。北行きの時刻は事前に確認しておく。
- 宇和島から宇和島自動車バスで岩松へ
- 宇和島自動車のバスが国道56号を南へ、城辺・宿毛方面へ走り、岩松営業所に停まる。日中の本数は多くないので、事前に事業者の時刻表を確認しておきたい。営業所から保存地区までは徒歩約3分。
- 岩松から宇和島へ戻る
- 帰りも同じ営業所から北行きのバスに乗る。営業所は事業者の拠点でもある。夕方以降は便が減り、この谷には鉄道もないので、着いたときに最終の北行きを確かめておくとよい。
どんな場所か
岩松は、南予のリアス海岸にそそぐ岩松川の河口にある。もとは農村だったが、周囲の谷から出るものが集まる集散地へ変わり、米や木材、塩の商いがこの通りをつくった。酒造りが続いたのもその流れだ。敷地は間口が狭く奥に深いため、家は道から奥へ長く伸び、あいだを石垣の水路が川へ向かって下っていく。宇和島市が価値として挙げているのも建物単体ではない。町家と水路、川、そして背後の急な山が一体になった風景のほうだ。
おすすめの楽しみ方
店が開き、人が動いている平日の午前が向いている。生きている町なので、静かな週末より平日のほうが見えるものが多い。小西本家に入るには段取りが要る。宇和島市への申し込みは原則2週間前で、見学そのものは約20分。ほかはすべて通りから眺めるかたちなので、必要なのは明るい時間と歩きやすい靴だけだ。
歴史・背景
岩松は江戸後期に農村から商いの町へ変わり、近代に入っても商業を軸に伸びた。なかでも小西家は、新田開発と製塩、米や木材の取引で財を築き、戦前までこの町の経済の中心にいた。その本家は、川を眺めるための色ガラスの離れとともに残り、ワールド・モニュメント財団などの支援で修復されている。国が重要伝統的建造物群保存地区に選定したのは2023年12月15日のことだ。
行く前に
- 現金
- 通りを歩くだけなら費用はかからない。小西本家は当日券ではなく、宇和島市の文化財担当への事前申し込みで開けてもらう仕組みだ。国道沿いには店があるが、旧街道で使う分の現金は持っておきたい。
- 行く前に
- 人が住んでいる通りなので、案内のある建物以外は私有地になる。屋内や住人を撮るのは避けたい。道は狭く、縁に水路が開いていて歩道もない。
- 別ルート
- 車なら国道56号沿いで、松山自動車道の津島岩松インターチェンジが近い。通りの入口側に約7台分の無料駐車場がある。
- 降りたあと
- 岩松営業所から国道56号を離れ、南東へ徒歩約3分で旧街道に下りる。保存地区はそこから岩松川の岸沿いに続いていく。