白山平泉寺
実写(ライセンス済み)藤谷良秀 (Fujitani Yoshihide) / CC BY-SA 4.0

福井・勝山No.1084★★地図で見る →

白山平泉寺

〜苔に覆われた中世の宗教都市跡〜

history穴場——実はすごい

福井県勝山市の山あいにある神社。杉並木と石畳の道が、途切れない苔の絨毯の上を通る。白山信仰の越前側の入口で、足元の多くは発掘によって姿を現した中世の地面だ。

  1. 起点福井駅
  2. 約70分電車+コミュニティバス
  3. 降車勝山駅(えちぜん鉄道勝山永平寺線)
  4. そこから
  5. 白山平泉寺

狙い目

ここは隠れた場所ではなく、福井を代表する史跡のひとつだ。それでも静かに感じられる理由は二つある。指定地が広く参道が長いので、人が門前に溜まらず縦に伸びること。もう一つは、福井から電車とバスを乗り継ぐ必要があり、着く時刻が自然にばらけることだ。

場所

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見どころ(歩く順)

旧参道の石畳藤谷良秀 (Fujitani Yoshihide) / CC BY-SA 4.0
  1. 御手洗池入口近くの泉。平泉寺という名の由来とされる
  2. 旧参道の石畳杉の幹のあいだを抜ける玉石敷きの道。発掘で姿を戻した中世の道の一部
  3. 旧玄成院庭園国の名勝に指定された庭。参道からは別に入る
  4. 拝殿苔の広がりの正面に建つ、装飾の少ない木造の堂
  5. 本社拝殿の奥、石段を上がった先に立つ最も奥の社殿

実際の行き方

  1. 福井駅→勝山駅(えちぜん鉄道勝山永平寺線・約53分・820円)。
  2. 勝山駅→平泉寺神社前(勝山市コミュニティバス平泉寺線・約13分)。
  3. 一の鳥居まで坂を上がり、石畳の参道をたどって拝殿・本社へ。
福井駅からえちぜん鉄道、勝山駅で平泉寺線のバスへ
福井駅→(えちぜん鉄道勝山永平寺線・約53分・820円)→勝山駅。駅前から勝山市コミュニティバスの平泉寺線に乗り換えると、神社前まで約13分。電車は日中も走っているが、バスの本数は限られる。勝山駅に着いたら、まず掲示の時刻を確かめておきたい。
同じ道を戻る
神社前からコミュニティバスで勝山駅へ戻り、えちぜん鉄道で福井駅へ帰る。バスは本数が少ないので、参道に入る前に最終便を控えておくと安心だ。乗り遅れたときは勝山駅までタクシーという手がある。夕方以降は電車の間隔も広がる。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

平泉寺は、九頭竜川の谷を見下ろす山の斜面にある。白山信仰の越前側の入口にあたる場所で、守られているのは一つの社殿ではなく、森と石垣と埋もれた基壇までを含む約200ヘクタールの土地そのものだ。最盛期には六千の坊院を数えたと伝わり、山のなかに宗教都市が立っていた。その建物はもうほとんど残っていない。代わりに記録を抱えているのは地面のほうで、敷き詰められた石、段になった石垣、坊院が建っていた平場が、途切れない苔の下に横たわっている。

おすすめの楽しみ方

駐車場のわきにある歴史探遊館まほろばで出土品を見てから、参道に入るとよい。本社へ直行せず、道の脇の石組みを見ながら歩くほうが、この場所の成り立ちがつかめる。湿った日ほど苔の色は深くなるので、曇りや雨上がりの午前も外れではない。境内で90分ほど見ておけば、最奥まで往復してバスに間に合う。

歴史・背景

開創は717年(養老元年)と伝わる。僧・泰澄が白山を開き、この斜面に拠点を置いたとされる。以後、越前でも屈指の宗教勢力に育つが、1574年の越前一向一揆で全山を焼かれた。再興はされたものの規模は往時のごく一部にとどまり、のちに神社として姿を整える。地中に残った中世が読めるようになったのは1989年からの発掘調査によるもので、石畳の道や坊院の跡が次々に現れた。

行く前に

現金
境内は無料で歩ける。別料金なのは国名勝の旧玄成院庭園だけで、確認時点で50円。えちぜん鉄道はICOCAなどの交通系ICカードが使える。コミュニティバスと、車で行く場合の駐車協力金には小銭を用意しておきたい。
行く前に
参道に照明はなく、杉に覆われているぶん暗くなるのも早い。豪雪地なので、冬から早春にかけては地面が雪の下に入ることがある。苔と濡れた石はよく滑り、道は平らな舗装ではなく玉石と石段だ。靴は足元のしっかりしたものがいい。
別ルート
車なら中部縦貫自動車道の勝山ICから15分ほどで、入口に市営駐車場がある。バスの時刻が電車と噛み合わないときは、勝山駅からタクシーで向かう方法もある。
降りたあと
勝山駅から平泉寺線のバスに乗ると、市営駐車場の脇にある「平泉寺神社前」で降りる。そこから一の鳥居と歴史探遊館まほろばまではゆるい上りを少し歩くだけで、石畳の参道はその先から始まる。