
高知西南・沖の島No.904★★地図で見る →
沖の島
〜石垣と石段の花崗岩の島〜
高知県宿毛市の沖に浮かぶ花崗岩の島。渡る手段は市営の定期船だけ。二つの集落は石垣と石段で斜面に築かれ、その景観は2009年に「島の宝100景」に選ばれている。
- 起点宿毛駅(土佐くろしお鉄道宿毛線)
- 船で約50分市営定期船・1日2便
- 沖の島
狙い目
知られていない島ではない。市も紹介し、県の観光サイトにも載り、地元の観光案内は一ページを割いている。静かなのは、あいだに海と時刻表があるからだ。1日2便、橋はなく、渡るのに一時間近くかかる。ふらりと立ち寄れる場所ではない。
場所
高知のほかの記事 19件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 母島港島の北側の船着き場。集落は岸壁から始まり、商店と民宿もこのあたりにある
- 母島の石段の路地港の背後の斜面を段々に上がっていく、石を積んだ擁壁と石段の道すじ
- 妹背山の登山道島の最高峰へ通じる登山道。頂からは四方が海になる
- 白岩岬公園母島と弘瀬の中間の岬にある公園。展望台とキャンプ場がある
- 弘瀬島の南側の集落で、船のもう一つの寄港地。造りは母島と同じ石積み
実際の行き方
- 土佐くろしお鉄道宿毛線で宿毛駅へ。
- 駅から西へタクシーで片島港。ここから宿毛市営の定期船に乗る。
- 片島港→沖の島・母島港(7:00便または14:30便)。
- 母島の岸壁→港の背後の石段の路地。そのあと島の道を南へ、白岩岬・弘瀬方面へ。
- 宿毛駅から片島港、そして船へ
- 宿毛駅は土佐くろしお鉄道宿毛線の終点。定期船が出る片島港へは、駅から西へタクシーで短い距離だ。乗船の手続きは出航時刻より前に港の窓口で済ませることになる。出航時刻は「着けばいい時刻」ではなく締切だと思っておきたい。
- 島から戻る
- 帰りも同じ船が折り返してくる。往復は一日に二度きりなので、行きの便を選んだ時点で帰りも決まる。自分の降りた港に帰りの船が何時に寄るのかを港で確かめ、それを決めてから歩き出すこと。
どんな場所か
沖の島は宿毛の南西、高知県の西の端の海にある。島は全体が花崗岩でできていて、そのぶん断崖と急斜面ばかりで平らな土地がほとんどない。集落はどちらも同じ答えを出した。北の母島も南の弘瀬も、石を積んだ擁壁の上に家をのせ、斜面をそのまま段々に使っている。よその町なら道が通っているところに、ここでは石段が通っている。家の裏手には同じ石積みの段々畑が続く。本土とつながっているのは船だけだ。
おすすめの楽しみ方
片島港発の船は7:00と14:30の1日2便。所要は寄港地によって変わり、早いところで約50分だ。一日を島で使いたいなら朝の便になる。午前のうちに母島の石段の路地を歩き、昼に白岩岬、船が回ってくる前に弘瀬まで足を延ばす。集落を離れると自動販売機も店もないので、水と食べるものは持って出たい。
歴史・背景
江戸時代のあいだ、この島には国境が引かれていた。北半分は伊予国で宇和島藩領、南半分は土佐国で高知藩領。境をどこに引くかで両藩は長く争った。決着は土佐藩の家老・野中兼山の働きによってつき、ほぼ土佐側の主張どおりに線が引かれている。のちに島は足摺宇和海国立公園に組み入れられ、2009年には石垣と石段の集落景観が「島の宝100景」に選ばれた。
行く前に
- 現金
- きっぷは乗船前に港で買う。島では集落ごとに小さな商店があり、食事のできる場所はごく限られていて、銀行はない。その日ぶんの現金は多めに持っていきたい。泊まるならなおさらだ。
- 行く前に
- 定期船は天候次第で、海が荒れれば運休になる。集落を離れると自動販売機も店も雨宿りできる場所もない。集落をつなぐ道は断崖の上を通る。島の一日は日が落ちる前に終わる。
- 別ルート
- 母島では電動アシスト自転車を借りられる。自転車と小型のバイクは船に積める。これがあるかどうかで、片方の集落だけで終わるか両方まわれるかが変わる。島のバスはスクールバスを兼ねていて、毎日走るわけではない。
- 降りたあと
- 宿毛駅は本土側で、そこから島へ歩いていく道はない。残りは片島の桟橋と船が引き受ける。船が着くのは北の母島港と南の弘瀬港で、どちらも集落は岸壁から始まる。内陸へ向きを変えれば、一分と歩かないうちに石段が始まる。