
岡山南西・笠岡No.598★地図で見る →
笠岡諸島
〜石の島と漁村の島〜
岡山県の南西端、笠岡の沖に浮かぶ島々。瀬戸内海でありながら、どの島にも橋がかかっていない。本土から日帰りで組みやすいのが、石の島・北木島と、漁村の残る真鍋島の二つだ。
- 起点岡山駅
- 約50分JR+徒歩5分
- 降車笠岡駅(JR山陽本線)
- そこから
- 笠岡諸島
狙い目
ここは観光のための島ではなく、人が働いている島だ。丁場は現役で、学校には生徒がいて、船は島の人の通勤の足でもある。訪れる側の一日を決めるのは混雑ではなく時刻表だ。先にそれを読めば、あとは自然と決まっていく。
場所
岡山のほかの記事 14件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 住吉港笠岡の旅客船桟橋。券売所と待合所は隣の笠岡諸島交流センターにある
- 北木島の丁場いまも稼働する採石場を見下ろす断崖。掘り尽くした跡には雨水が溜まって湖になっている
- 旧映画館「光劇場」北木島の西側に残る木造の映画館跡。石の町がいちばん賑わった時代のもの
- 真鍋島の町並み本浦の桟橋から上がる漁師町の細い路地。映画の舞台に何度も使われてきた
- 真鍋中学校いまも使われている木造校舎。外の道から眺めるだけにとどめる
実際の行き方
- 岡山駅→笠岡駅(JR山陽本線、約45分)。
- 笠岡駅→住吉港(南へ海沿いまで徒歩5分ほど)。
- 住吉港→北木島・大浦港(三洋汽船の旅客船、普通船で約55分。高速船なら約36分)。
- 大浦港→真鍋島・本浦港(同じ航路が続く。笠岡から真鍋島までは普通船でおよそ70分)。
- JRで笠岡へ、そこから三洋汽船の旅客船
- 岡山からはJR山陽本線で笠岡へ。旅客船が出る住吉の桟橋は、駅から海側へ少し歩いたところにある。高島、白石島、北木島、真鍋島と順に寄っていく航路なので、二つの島は同じ線の上に並んでいる。普通船と高速船があり、高速船は小さな港を飛ばす。切符は待合所で買えるほか、船内での支払いもできる。
- 島の桟橋から戻る
- 帰りの便も同じ桟橋に着く。時刻表は夕方で終わり、遅い便はない。朝のうちに帰りの時刻を確かめておきたい。ここで船を逃すと、その日は島に泊まることになる。荒天なら欠航もある。当日の運航状況は三洋汽船が自社サイトで出している。
どんな場所か
笠岡の沖には三十一の島が浮かび、そのうち七つに人が暮らしている。瀬戸内海の多くの島が橋で本土とつながったなかで、ここには一本も架かっていない。だから船が唯一の道で、一日の形は時刻表が決める。諸島で最も大きい北木島は石の島だ。ここで切り出された花崗岩は大坂城の石垣に積まれ、のちに日本銀行本店、靖国神社の大鳥居、東京駅にも使われた。採石はいまも続いている。真鍋島はその対極にある。漁師町の細い路地が入り組み、木造の校舎がいまも現役で、映画の撮影隊が繰り返し訪れる島だ。
おすすめの楽しみ方
便数が少ないので、二島を一日に詰め込むより、どちらかに絞るほうがうまくいく。選ぶのは石か、路地か。朝の便で渡って午後半ばの便で戻れば、どちらの島も歩き通せる。北木島なら丁場側の西の港を目指すこと。真鍋島なら本浦のまわりだけで見どころは足りる。
歴史・背景
真鍋島の名は、島を率いた真鍋家に由来する。この姓は島から瀬戸内の沿岸へ広がっていった。一方、北木島の歴史は石だ。大坂城が築かれたころにはすでに花崗岩が切り出されており、石を割り、運び、磨く仕事は島にひとつの町をつくるほど大きくなった。最盛期には島内に映画館が並び、木造の「光劇場」は1967年ごろまで灯りをともし続けた。二つの島はいま、瀬戸内の石の島をめぐる日本遺産の物語に名を連ねている。
行く前に
- 現金
- 切符は住吉の窓口で買えるほか、船内でも払える。自転車や原動機付自転車は特殊手荷物として別料金で持ち込めるが、旅客船に自動車は載せられない。どちらの島も飲食店は数えるほどで、予約制の店も多い。現金を持ち、食事は渡る前に決めておきたい。
- 行く前に
- 北木島は西側のフェリー港と東側の旅客船港が離れていて、島の中を横切るには予約制のタクシーかレンタサイクルがいる。丁場の展望台と旧映画館はどちらも西側にある。真鍋中学校はいまも生徒が通う学校なので、見るのは外観だけにとどめたい。
- 別ルート
- 伏越港からはフェリーが出る。住吉とは岸沿いに離れた別の桟橋で、白石島と、北木島の西側にあたる金風呂港・豊浦港へ渡る。車ごと乗れるので、丁場が目当てならこちらだ。本土からも島からも、貸切の海上タクシーが使える。
- 降りたあと
- 笠岡駅から海側へ南に歩いて5分ほど。旅客船の桟橋は住吉にある。車を載せるフェリーが出る伏越港はさらに岸沿いに離れた別の桟橋なので、間違えないようにしたい。