岡山西・玉島No.443★★地図で見る →
岡山の白桃
手で袋を掛けて白く育てる、岡山の夏の看板果実。新倉敷駅の西の丘には桃畑が広がり、その道沿いに直売店が並ぶ。突き当たりのJA直売所は通年で開いている。

白桃が白いのは、日に当てないからだ。実がピンポン玉ほどになった頃、一つひとつに手で紙の袋を掛ける。すると皮は白く薄いまま、中身だけがやわらかく熟していく。岡山はこの手間の上に果物の産地としての名前を築いた。新倉敷駅の北西に続く丘は、その仕事が今も畑単位で続いている場所のひとつだ。桃畑をぬう道は、沿道に直売店が連なることから玉島ピーチロードと呼ばれている。西寄りに建つJAの直売所「メルカートたまきた果菜館」は、桃の季節だけでなく一年を通して開いている。
なぜ穴場のままか
ここは観光地ではなく農地だ。だから得られるものも単純で、畑から数百メートルの店先で買える、という一点に尽きる。同じ棚にぶどうや梨も並ぶ。誰かに見せるためにしつらえた場所ではないので、夏の数週間を外せば、レジの人と品種の話をする余裕もある。
歴史・背景
白桃は明治期の岡山で見出された品種だ。中国から入った桃の実生から、地元の栽培者が皮の白い一本を選び出した。いま日本で作られる桃のほとんどは、その系統に連なる。なかでも名高い清水白桃は、1932年に現在の岡山市北区で見つかり、高級白桃の代名詞になった。玉島でも明治期から桃の栽培と販売が続いてきた。だから直売の店は町ではなく、畑の只中に並んでいる。
見どころ(歩く順)

- 新倉敷駅・北口
- 山陽本線の普通列車と新幹線こだまが停まる、玉島地区の玄関口
- 玉島ピーチロード
- 農家や問屋の直売店が連なることから、そう呼ばれるようになった沿道
- 桃畑の丘
- 6月頃から実の一つひとつに紙の袋が掛けられる、なだらかな斜面
- メルカートたまきた果菜館
- JAの産地直売所。桃、ぶどう、梨と季節ごとに主役が入れ替わる
おすすめの楽しみ方
玉島の収穫は7月中旬から8月中旬が最盛期で、直売所では7月下旬に桃祭りが開かれる。営業は8時30分から16時30分が基本なので、品が出そろう午前遅めに行くと選びやすい。品種は週ごとに移り、早生のはなよめから真夏の清水白桃、終わりごろの川中島白桃へと変わっていく。名前で選ぶより、今日いちばん食べ頃のものを聞くほうが早い。
実際の行き方
- 岡山駅→新倉敷駅(JR山陽本線・普通で約25分、510円)。
- 北口を出て、丘のほうへ西に向かって歩く。
- 直売店が続く道――通称・玉島ピーチロード――をたどり、突き当たりのJA直売所まで。
- 箱でも一玉でも買えるので、選んだら同じ道を駅へ戻る。
- 岡山駅からJR山陽本線で
- 岡山駅→(JR山陽本線・普通で約25分、510円)→新倉敷駅。北口から西へ徒歩約15分。日中は倉敷・新倉敷方面の普通列車が1時間に3本ほど走るので、時刻を調べておくべきなのは帰りだけだ。
- 新倉敷駅から戻る
- 来た道を歩いて戻り、山陽本線で岡山方面へ。夕方のピークを過ぎると本数が減るので、長居したら発車案内を確かめたい。新倉敷は山陽新幹線も停まるので、西へ向かうならそちらのほうが早い。
行く前に
- 現金
- JAの直売所は主要なクレジットカードとPayPayなどの二次元コード決済に対応している。現金も使える。沿道の小さな直売店は現金のみのことが多いので、少し持っておきたい。
- 定休
- 桃は夏の果物だ。おおむね7〜8月を過ぎると棚はぶどう、続いて梨や冬野菜に替わり、小さな直売店は店を開けない日もある。JAの直売所は年末年始が休みで、1〜3月は閉店が早くなる。
- 別ルート
- 車なら山陽自動車道の玉島インターチェンジから約10分。大きな駐車場がある。新幹線で来る場合、新倉敷にはこだまが1時間に1〜2本停まる。
- 降りたあと
- 新倉敷駅の北口を出て、平坦な道を西へ徒歩約15分。直売店が並ぶ道沿いにJAの直売所があり、背後に桃畑の丘が迫っている。