
長崎北西・平戸No.748★★地図で見る →
平戸城下町
〜オランダ商館が置かれた港〜
九州の北西端、道路橋で本土とつながる島の港町。長崎より先にオランダが商いをしていた場所で、その痕跡が今も残る。海際の復元倉庫、寺の屋根越しに立つ教会、岬の上の天守。
- 起点佐世保駅
- 約2時間松浦鉄道+バス
- 降車平戸桟橋バス停(西肥バス)
- 徒歩
- 平戸城下町
狙い目
平戸は資料も案内板もよく整っていて、隠れた町ではない。旅程から外れがちなのは距離のほうだ。佐世保から在来線とバスで約2時間かかり、長崎市を軸にした日帰りには収まらない。そのかわり、貿易と宣教という二つの歴史が、徒歩10分の範囲に並んで残っている。
場所
長崎のほかの記事 20件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 平戸オランダ商館商館跡地に復元された石造倉庫。港沿いの通りに面する
- 幸橋「オランダ橋」と呼ばれる石造アーチ。港側と城側をつなぐ
- 平戸城 天守岬に建つ天守。最上階から平戸瀬戸と平戸大橋を見渡す
- 鏡川町の坂光明寺と瑞雲寺の屋根の背後に教会が重なって見える上り坂
- 松浦史料博物館藩主松浦家の旧邸。甲冑や絵巻、古文書を収める
実際の行き方
- 佐世保駅→たびら平戸口駅(松浦鉄道西九州線)。
- たびら平戸口駅→平戸桟橋(西肥バス・平戸大橋を渡る)。
- 平戸桟橋→オランダ商館→幸橋→平戸城天守(徒歩1キロ弱)。
- 北へ引き返して鏡川町の坂で寺院と教会の風景を見て、松浦史料博物館へ。
- 松浦鉄道で渡り、バスで橋を越える
- 佐世保駅から松浦鉄道西九州線でたびら平戸口駅へ。鉄道会社自身が「日本最西端の駅」と掲げる駅だ。そこから西肥バスが平戸大橋を渡り、港の平戸桟橋に着く。全体で約2時間を見ておきたい。単線のローカル線で、列車の間隔は空いている。
- 佐世保へ戻る
- 平戸桟橋からバスでたびら平戸口駅へ戻り、松浦鉄道で佐世保へ。どちらの便も都市部の感覚より早く終わるので、天守の坂を上る前に帰りの時刻を決めておきたい。
どんな場所か
平戸は、港を抱き込むようにできた小さな島の町だ。片側に瀬戸、背後にすぐ山が迫る。天守は海に張り出した岬の上にあり、最上階からは瀬戸と平戸大橋、町の屋根がひとつの絵に収まる。坂を下りれば、道は細く、傾いている。そのうちの二本が歴史を背負っている。ひとつは港沿いの通りで、オランダ商館の跡地に石造倉庫が復元されている。もうひとつが鏡川町の坂だ。光明寺と瑞雲寺の瓦屋根の背後から、教会がせり上がって見える。この一帯はすべて西海国立公園に含まれる。
おすすめの楽しみ方
まず天守へ。瀬戸が明るいうちに上がっておくと、そこから先の位置関係が頭に入る。下りて港沿いの通りと幸橋を歩けば、この二つで1時間ほど。鏡川町の坂は博物館のあとに取っておくと、歩きの終わりがあの眺めになる。歩く速さで回って半日、締めは博物館の茶室がちょうどいい。
歴史・背景
オランダ東インド会社が平戸に商館を開いたのは1609年、徳川家康の朱印状を得てのことだった。港沿いには石造の倉庫も建てられた。1641年、幕府は商館を長崎の出島へ移すよう命じ、平戸の対外貿易はここで終わる。藩主の松浦家はその前後を通じてこの地を治め、18世紀の初めに岬の上の城を築き直した。いま建つ天守は近代の再建だ。松浦家の邸宅は19世紀に建てられたもので、1955年に松浦史料博物館として公開された。
行く前に
- 現金
- 港沿いの道も橋も坂も、歩くだけなら無料。天守、オランダ商館、松浦史料博物館はそれぞれ別に入館料がかかるので、カードだけでなく現金も用意しておきたい。
- 行く前に
- 天守と博物館は日中のみの開館で、年末は休みに入る。鏡川町の坂は公道なのでいつでも通れるが、勾配がきつく、店が閉まる時間になると明かりが乏しい。
- 別ルート
- 車なら西九州自動車道から国道204号で島へ入り、平戸大橋から天守までは数分。鉄道を使わず、佐世保から平戸まで直通のバスで来る方法もある。
- 降りたあと
- 平戸桟橋から天守までは1キロ弱。港沿いは平坦で、最後だけ坂になる。オランダ商館と幸橋はその道の途中にある。