
最上・金山No.564★地図で見る →
金山の町並み
〜白壁と切妻が続く最上の町〜
最上の山あいで人が暮らしている町。家の形が揃っている——白い漆喰、現しの杉板、雪を落とす急な切妻屋根。古い家だけでなく新築も同じ形で建つ。百年単位で考える街並みづくりの下で。
- 起点新庄駅
- 約40分山交バス・新庄駅から
- 降車金山町役場前バス停(山交バス)
- そこから
- 金山の町並み
狙い目
団体で来るような町ではない。鉄道の駅もなければ改札もなく、目玉になる一棟の建物もない。見るべきは家どうしの申し合わせのほうで、それは一見なんでもない風景に見える——新築まで同じ形をしていると気づくまでは。人が溜まらない理由も同じで、並ぶべき窓口がどこにもないからだ。
場所
山形のほかの記事 9件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 大堰中心部を貫く石造りの農業用水路。暖かい季節には鯉が放たれる
- 大堰公園水路沿いの小さな公園。休憩所は古い民家の部材を組み直して建てられた
- 金山住宅の家並み杉板の上に白い漆喰、急な切妻。通りの両側に立ち、今も同じ形で増えていく
- 蔵史館蔵を改装した町の歴史資料の展示施設
- マルコの蔵商家の蔵を広場ごと生かした交流施設。ギャラリーと喫茶、資料室が入る
実際の行き方
- 東京または山形→新庄駅(山形新幹線の終点)。
- 新庄駅→金山町役場前(山交バス金山行き、約40分)。
- 大堰に沿って中心部を歩き、大堰公園まで。
- そのまま蔵史館とマルコの蔵へ回り、帰りは通りの反対側を歩く。
- 新庄駅から山交バス
- 金山町に鉄道は通っていない。玄関口は山形新幹線の終点・新庄駅になる。駅前から山交バスの金山行きに乗って約40分、町の中心にある金山町役場前で降りる。
- 金山町役場前から戻る
- 帰りも同じ山交バスの路線で新庄駅へ。地方路線なので便と便の間隔が広く、行き当たりばったりでは動けない。降りたらまず停留所の時刻表を撮っておき、帰りの一本を決めてから歩き出すこと。
どんな場所か
金山町は最上の山あいにあり、まわりはどこを向いても森だ。町の見た目を決めているのはその木で、家には特産の金山杉が使われる。形はひとつに揃っている——白い漆喰の壁、現しの杉板、雪を落とすための急な切妻屋根。町はこれを金山住宅と呼び、目指すところを「新しいままでいること」ではなく「美しく古びること」だと言う。中心部には大堰と呼ばれる石造りの農業用水路が通り、暖かい季節には鯉が放たれる。ここは伝統的建造物群の保存地区ではない。新しい家も同じ形で建つ。それこそが街並みづくり100年運動の狙いだ。
おすすめの楽しみ方
中心部は1時間もあれば歩ける広さで、見るだけなら無料だ。だから金山は目的地というより、新庄から北へ向かう道中の半日になる。鯉が大堰にいるのは春から秋にかけて。時間が決まっているのは町並み案内と二つの蔵の施設のほうなので、先にそちらを押さえ、いつでも歩ける通りは後に回すといい。
歴史・背景
金山町は、自分たちの意思を条例という形で書き残した。1986年に定めた街並み景観条例が、中心部の建物をどう建てるかの筋道を示している。この条例が属する100年運動は、街並みを「完成しました」と宣言するものではなく、世代をまたいで到達していくものとして扱う。素材が先にあった——町を囲む森の杉、その上に塗る漆喰、雪を落とすための勾配。条例が加えたのは合意のほうだ。新しい家も古い家と同じ読み方で素材を使うこと、そして一棟ごとではなく通り全体で見ること。
行く前に
- 現金
- 通りも大堰も公園も、開かれた場所で料金はかからない。町並み案内は地元のまちづくり会社が担っていて有料。こちらは当日ではなく事前に相談しておくほうがいい。
- 行く前に
- 冬の長い雪国だ。12月から3月にかけては大堰も公園も雪の下で、白壁は寄せた雪の壁に半ば隠れる。蔵を使った二つの施設はそれぞれ休みの日を持っているので、午後の予定をそこに賭ける前に確かめておきたい。
- 別ルート
- 車なら東北中央自動車道を新庄真室川ICで降り、国道13号を北へ。町の中心部への案内は道路標識に出ている。
- 降りたあと
- 金山町役場前から大堰までは徒歩1〜2分、公園はその先。白壁の家並みは通りの両側に立っているので、バスを降りたところからもう散策が始まっている。