長門湯本温泉
実写(ライセンス済み)Raita Futo / CC BY 2.0

山口北西・長門No.825★★地図で見る →

長門湯本温泉

onsen穴場——実はすごい

山口県北西部、細い谷あいの温泉地。公衆浴場と、源泉を見下ろす神社と、湯の伝承をもつ禅寺が、川ぞいのひと歩きにおさまる。県内最古の湯を、宿でなく水の側から組み直した街だ。

  1. 起点新山口駅
  2. 約1時間直通バス・1日数便
  3. 降車長門湯本駅(JR美祢線・現在は代行バス)
  4. 徒歩
  5. 長門湯本温泉

狙い目

穴場というより、単に遠い。山口県の北西部は新幹線の背骨から外れていて、街のきわまで客を運んでいた美祢線も豪雨被害で止まったまま、いまは代行バスが走っている。来るには来ると決めなければならない。その手間が、この街の静けさをつくっている。

場所

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見どころ(歩く順)

大寧寺TT mk2 / CC BY-SA 3.0
  1. 音信川の遊歩道石畳の川ぞいの道。飛び石と、水面に張り出した川床のテラスが続く
  2. 恩湯街の公衆浴場。源泉の上に建て替えられ、岩盤から湧く湯を見ながら入れる
  3. 住吉神社源泉を見下ろす斜面の社。湯の発見譚に出てくる神の名を負う
  4. 礼湯泉源閉じたもうひとつの外湯の源泉。いまは史跡として位置が残る
  5. 大寧寺谷を少し上った先の曹洞宗の古刹。湯の伝承はここから始まる

実際の行き方

  1. 新山口駅→長門湯本(直通バス・約1時間、大人3,000円)。
  2. 長門湯本駅→音信川の川ぞい(徒歩約10分)。
  3. 遊歩道を恩湯、住吉神社、礼湯泉源とたどる。
  4. 谷を上って大寧寺まで足を延ばし、同じ道を戻ってバスに乗る。
新山口駅から直通バス
玄関口は新山口駅で、そこから長門湯本まで直通バスが1時間ほどで結んでいる。長門市の観光サイトは大人3,000円・予約不要と案内している。ただし1日数便しかないので、着いたらまず帰りの時刻を確かめておきたい。駅に乗り入れていたJR美祢線は豪雨被害で運休が続き、いまは代行バスに置き換わっている。
新山口方面へ戻る
同じ直通バスで折り返せるが、本数が少ないので湯に入る前に帰りの便を決めておくこと。乗り遅れたときの逃げ道は山陰本線の長門市駅で、市内バスかタクシーで出られる。ただしこちらも日中を外れると本数が細る。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

音信川が谷を割り、その両岸に宿が並ぶ。川ぞいには石畳の遊歩道が通り、飛び石と川床のテラスが水面のすぐ上に据えられている。街の真ん中に立つのが公衆浴場の恩湯で、どこかの宿の内湯ではなく、通りから直に入れる外湯だ。その上の斜面には住吉神社が構え、湯のはじまりの源泉を見下ろしている。山口県の公式観光サイトはここを県内最古の温泉地と紹介しているが、街そのものは数分で端から端まで歩けるほど小さい。

おすすめの楽しみ方

湯に入る前に、まず歩くといい。遊歩道から神社の石段、閉じた外湯の泉源までをひと回りしておくと、恩湯の湯の意味が変わる。駅から川までは徒歩約10分。大寧寺へ上がるのは湯のあとに取っておけば、もう急ぐ理由が何もない時間になる。

歴史・背景

湯がわいたのは1427年と伝わる。禅寺・大寧寺の僧が住吉大明神のお告げを受けて見つけた、という話だ。大寧寺は「西の高野」と呼ばれた曹洞宗の名刹で、湯本の来歴はこの寺と切り離せない。街には長く恩湯と礼湯というふたつの外湯があった。礼湯は2019年に閉じ、いまは泉源が史跡として残る。恩湯のほうは2020年に建て替えられ、川ぞいの再生とあわせて開き直した。

行く前に

現金
遊歩道も神社も寺の境内も、歩くだけなら無料。恩湯は入口で入浴料を払う方式で、この規模の街でカード読み取り機をあてにするのは分が悪いから、現金を持っていくこと。
行く前に
遊歩道は川のすぐそばで、大雨のあとは水がかりになる。鉄道を止めたのと同じ雨は、この土地では珍しい出来事ではない。冬は日本海側の冬で、雪よりも風が効く。恩湯には恩湯の営業時間があり、夜遅くまで開いている類の施設ではないので、湯は夕食の前に済ませておくほうがいい。
別ルート
九州から入るなら、博多と長門湯本を結ぶ高速バス「おとずれ号」が1日1往復ある。山陽側を回り込まずに済むぶん、福岡からはこちらのほうが現実的だ。
降りたあと
長門湯本駅から谷ぞいの道を徒歩約10分で川に出る。遊歩道は道が水に突き当たるところから始まり、恩湯は手前の岸に建っている。