幸福駅
実写(ライセンス済み)MaedaAkihiko / CC BY-SA 4.0

北海道東・十勝No.1139★★地図で見る →

幸福駅

〜旧国鉄広尾線の廃駅跡〜

local穴場——実はすごい

広尾線が廃止されたあとも、名前の言葉のために残された駅。木造の駅舎と板張りのホーム、オレンジ色の気動車が、帯広の南に広がる畑のただ中に置かれている。

  1. 起点帯広駅
  2. 約1時間十勝バス・広尾線
  3. 降車幸福(十勝バス広尾線)
  4. 徒歩
  5. 幸福駅

狙い目

線路は失われたのに、人の足だけが絶えない駅だ。呼んでいるのは景色でも遺構でもなく、名前そのものにある言葉だろう。畑に囲まれた敷地が静かなのは、知られていないからではなく、バスの便が少ないからだ。

場所

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見どころ(歩く順)

幸福駅の気動車MaedaAkihiko / CC BY-SA 4.0
  1. 駅前の売店「愛国から幸福ゆき」の復刻切符を扱う、入口そばの小さな売店
  2. 駅舎旧駅舎の姿で建て直された木造の待合所。壁も天井も来訪者の切符で埋まる
  3. 板張りのホーム駅舎の裏に当時の形のまま残された、木のプラットホーム
  4. 気動車2両広尾線を走っていたオレンジ色のディーゼルカー。短い線路の上に据えられている
  5. 幸福の鐘隣の広場に立つ鐘。帰りぎわに鳴らしていく人が多い

実際の行き方

  1. JR帯広駅前ターミナル→「幸福」(十勝バス・広尾行き、40〜50分)。
  2. バス停で国道を離れ、案内表示に従って駅跡へ歩く。
  3. 売店→駅舎→板張りのホーム→気動車の順に見て、最後に広場の鐘を鳴らす。
  4. 同じバス停に戻って帯広方面のバスに乗る。車なら、そのまま愛国駅へ。
帯広駅前から十勝バス広尾線
JR帯広駅のバスターミナルから十勝バスの「広尾」行きに乗り、「幸福」で下車する。所要は40〜50分ほど。便は日中に間隔を置いて走るので、事業者の時刻表を先に確認しておきたい。
幸福バス停から戻る
帰りも国道沿いの同じバス停から帯広方面へ。本数は多くないので、駅跡へ歩き出す前に戻りの時刻を控えておくと安心だ。車で来ている場合、帯広の中心部までは約30分。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

幸福は、帯広の南に広がる十勝の農地のただ中にある。あるのは木造の小さな駅舎と板張りのホーム、そして線路の切れ端に据えられたオレンジ色の気動車だけだ。駅名は「こうふく」と読む。二つ隣の駅は愛国といった。この並びがテレビで紹介されると、「愛国から幸福ゆき」と印字された切符は、全国の人がほしがる土産に変わった。売れた枚数は4年で約1000万枚。列車のほうは、そこまで人を乗せないまま消えた。

おすすめの楽しみ方

売店で復刻切符を買い、願いを書いて壁に貼る——たいていの人はそれをしに来る。貼られた切符は何年かに一度まとめて剥がされ、また一から積み上がっていくので、残るものではない。バスで行くなら、便の間隔が空くぶん時間に余裕をみておきたい。

歴史・背景

駅が開いたのは1956年(昭和31年)。広尾線が丸ごと廃止された1987年(昭和62年)に、駅も役目を終えた。地名のほうはもっと古く、入植者が旧地名の幸震から「幸」を、多くが出てきた福井県から「福」を取って組み合わせたものだという。全国に名が広がったのは1973年(昭和48年)3月、NHK『新日本紀行』がこの地を取り上げたときだ。いま建つ駅舎は2013年(平成25年)の建て替えで、補強すら難しいほど傷んだ旧駅舎に代わり、当時の姿をなぞって組み直された。

行く前に

現金
駅跡は鉄道公園として開かれていて、入口で切符を買って入る施設ではない。現金はバス運賃と、復刻切符を扱う売店のために用意しておく。
行く前に
駅舎に暖房はなく、広場には風をさえぎるものがない。十勝の冬は長く、売店は寒い時期に営業時間が短くなる。気動車の車内は事前予約制の展示ホールとして使われているので、ふだんの見学では外から眺めることになる。
別ルート
車なら帯広市街から国道236号を南へ、または帯広広尾自動車道の幸福ICから数分。対になるもう一方の愛国駅も交通記念館として残り、当時の切符やパネルを展示している。
降りたあと
「幸福」バス停は国道沿いにある。そこから東へ歩いて5分ほどで駅跡に着く。案内表示が出ている。