宿根木
実写(ライセンス済み)JH0WJF / Public domain

佐渡・小木No.497★★地図で見る →

宿根木

〜船大工がつくった集落〜

history穴場——実はすごい

佐渡の南の入り江に、板壁の家が身を寄せ合っている。建てたのは北前船の時代を生きた船大工たちだ。小路は肩幅、木羽葺きの屋根には石が載り、家のいくつかは中に入って見ることができる。

  1. 起点小木港
  2. 車で約10分小木港から小木線バス
  3. 降車宿根木バス停(小木線)
  4. 徒歩
  5. 宿根木

狙い目

佐渡に人は来る。ただ、その多くは北の両津に上陸して金山へ向かう。宿根木は島のいちばん南で、両津よりも直江津からの船が近い。寄り道ではなく、行くと決めないと届かない場所だ。集落は一周してしまえる大きさで、だからこそ後回しにされ、だからこそ壊されずに残った。

場所

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見どころ(歩く順)

三角家伊藤善行 / CC BY-SA 3.0
  1. 白山神社集落の鎮守。鳥居は瀬戸内から運ばれた御影石でできている
  2. 板壁の小路人ひとりがやっと通る幅の路地。両側は船板を使った壁
  3. 三角家小路が交わる三角の敷地に合わせて建てられた、集落の顔
  4. 石橋北前船が運んできた瀬戸内産の御影石で架けられた橋
  5. 千石船展示館集落の東、佐渡国小木民俗博物館に据えられた実物大の千石船

実際の行き方

  1. 小木港→宿根木(小木線バス・海沿いの道を約10分)。
  2. 海沿いの道から入り江へ下り、白山神社の側から歩き始める。
  3. 板壁の小路をたどって三角家へ。そこから石橋の方へ回って戻る。
  4. 集落の東へ歩き、佐渡国小木民俗博物館と千石船の展示館を見てから帰りのバスへ。
小木港から小木線バス
島の南の玄関は小木港になる。小木線のバスが海沿いの道を西へ走り、車で走るのとほぼ同じ十分ほどで宿根木に着く。バス停は集落の入口そのものなので、降りてから歩き継ぐ区間はない。
小木港へ戻る
帰りも同じ路線で海沿いを小木へ。島のバスは観光客ではなく船の時刻に合わせて組まれている。入り江へ下りる前に、帰りの便を決めておきたい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

どんな場所か

入り江は狭く、家はそこへ押し込まれている。板壁と板壁が背中合わせに並び、その数は百棟あまり。保存地区は約28.5ヘクタールあるが、建物のあいだに余白はほとんどない。小路は家のあいだを抜けるのではなく、家を避けて曲がっていく。屋根は木羽を葺き、海風に飛ばされないよう石を載せてある。使われている板の多くは船から来たもので、継ぎ方も家大工ではなく船大工の手つきだ。二本の小路が交わる楔形の敷地に合わせて建てられた家が一軒あり、その三角の顔がいまこの集落の看板になっている。

おすすめの楽しみ方

集落のなかで公開されている民家が何軒かあり、船大工の仕事を内側から見られるのはそこだけだ。その日どこが開いているかは変わるので、着いてから確かめたい。東の民俗博物館には別に時間を取っておく。館内に据えられた千石船が、この集落を建てた寸法そのものだからだ。歩く順は帰りのバスから逆算するといい。集落の一周は短いが、博物館は短くない。

歴史・背景

港そのものは中世からあった。町が富んだのはもっと後、日本海を回る北前船が最盛期を迎えた江戸後期から明治初めにかけてである。佐渡の金は先に小木を寄港地にしていた。宿根木はその往来を、自前の造船と廻船の商いに変えた。帆船の時代が終わると金の流れは止まり、建て替えられないまま時間が過ぎる。集落がこの姿で残っているのは、つまるところそれが理由だ。1991年、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。

行く前に

現金
小路を歩くだけなら料金はかからない。集落のなかの何軒かが公開されていて、そちらは別に入館料がいる。集落の東にある佐渡国小木民俗博物館も別料金だ。
行く前に
ここは人が暮らしている集落で、野外博物館ではない。小路は家々の軒先そのもので、両側はすべて生活の場だ。佐渡の南岸の冬は雨と風が強く、船の便も細くなる。公開民家と博物館の開館日は季節によって変わる。
別ルート
新潟からならジェットフォイルで両津まで約1時間。ただし両津は島の反対側で、そこから長い陸路が残る。本州の西側、直江津から出るカーフェリーは小木に着く。宿根木にはこちらが近い。
降りたあと
バス停は集落のきわ、海沿いの道の上にある。そこから下りればもう集落で、板壁のあいだを小路が落ちていく。表通りと呼べるものはない。道は一周する形になっていて、折り返しの目印が三角家だ。