
熊本北・菊池No.1183★★地図で見る →
菊池渓谷
阿蘇の外輪山から下る菊池川の上流を、古い森の下でたどる遊歩道。滝と瀬と深い淵が短い間隔で続く。流れているのは火山の地下水で、夏のあいだも冷たいままだ。
- 起点阿蘇くまもと空港
- 約1時間車かタクシー・路線バスなし
- 降車菊池温泉・市民広場前(バス停)
- そこから
- 菊池渓谷
狙い目
菊池渓谷は熊本ではよく知られた行き先で、案内も係員も大型バス用の駐車場もある。穴場ではない。人数を抑えているのは交通のほうで、ここまで来る路線バスがない。公共交通は麓の菊池の町で終わり、最後のひと区間は車に頼ることになる。訪問が紅葉の二週間に集中するぶん、開場期間のそれ以外はむしろ歩きやすい。
場所
熊本のほかの記事 18件・地図で開く →見どころ(歩く順)

- 掛幕の滝入口から最初に現れる滝。遊歩道のすぐ脇の淵に落ちる
- 黎明の滝流れが広がるところに架かる低い滝。水面と同じ高さを歩く
- 天狗滝谷が狭まる上流側、暗い岩肌を細く落ちる流れ
- 四十三万滝この渓谷の代表格で、日本の滝百選に選ばれている一本
- 広河原遊歩道の最上部、平たい岩の上を水が薄く広がる河原
実際の行き方
- 阿蘇くまもと空港→菊池渓谷(レンタカーかタクシー・最後は県道45号の登り)。
- 入口の駐車場に停め、料金所で入場料を払う。
- 川沿いを上流へ。掛幕の滝、黎明の滝、天狗滝を経て四十三万滝へ。
- さらに上の広河原まで歩き、同じ道を戻る。
- 阿蘇くまもと空港から車で
- 阿蘇くまもと空港から菊池渓谷までは車で約1時間。渓谷の公式サイトと菊池観光協会が、そろって同じ所要を示している。最後の区間は県道45号・阿蘇公園菊池線で、登りが続き、ところどころ道幅が狭くなる。入口には駐車場が三か所あり、第一駐車場が約80台、残る二か所は繁忙期に開く。駐車は無料で、入口には係員がいる。
- 同じ県道を下る
- 帰りも県道45号を菊池の町へ下り、平野を横切って空港か高速道路へ向かう。閉場の時刻を過ぎてから動き出さないほうがいい。道に照明はなく、暗くなるとカーブが急に迫って見える。市内へ戻らず阿蘇方面へ抜けるなら、同じ県道を東へ、外輪山沿いに進むこともできる。
どんな場所か
渓谷は阿蘇外輪山の北西側、菊池川の上流に沿って続く。標高500〜800mの帯に広がる約1,193haの自然休養林がその舞台だ。流れの正体は火山に蓄えられた地下水で、雪解け水ではなく、湧き出した時点ですでに冷たく澄んでいる。モミやツガ、ケヤキの古木が水面を覆い、光は直に届かず葉を通ってやわらぐ。左岸には九州自然歩道の一部が通り、右岸が主な遊歩道になる。滝、瀬、深い淵が短い間隔で現れるので、一枚の絶景を見に行くというより、歩き続ける谷だ。
おすすめの楽しみ方
係員がいるのは8時30分から17時まで。この谷の主役は涼しさで、夏の平均水温は13度ほど。水際の空気は麓とはっきり違う。最初の滝で引き返さず、いちばん上の広河原まで往復したい。順に現れる流れの連なりそのものが、この谷の体験だからだ。紅葉の時期が最も混むが、新緑が水面を覆う初夏なら、同じ道をゆっくり歩ける。
歴史・背景
この谷には寺も城もない。名を上げたのは水のほうだ。菊池川の水源は名水百選に、四十三万滝は日本の滝百選に選ばれ、周囲の森も森林浴の森百選と水源の森百選に名を連ねる。一帯は阿蘇くじゅう国立公園の特別保護地区にあたり、国立公園の区分ではもっとも厳しい扱いを受ける区域だ。遊歩道と売店とトイレしかないのは、そのためでもある。
行く前に
- 現金
- 入場は高校生以上が500円で、それより下の子どもは無料。駐車は無料だ。支払いのために現金を用意しておきたい。入口には売店とトイレがあるが、遊歩道に入ればその先には何もない。水と食べるものは先に持っておくこと。
- 行く前に
- 係員のいる期間は4月1日から11月30日まで。その期間内でも開場の時刻は決まっている。遊歩道に照明はなく、岩は濡れたままだ。日暮れに追われて歩く道ではない。強い雨が降ると川は一気に増えて通行が止まることがあるので、出かける朝に公式サイトを見ておくとよい。
- 別ルート
- 車がない場合は、熊本から熊本電鉄バスで菊池温泉へ向かい、市民広場前からタクシーで上がる。菊池観光協会が予約制の乗合タクシーも走らせている。福岡からは高速道路経由で約2時間10分。レンタカーを借りるなら阿蘇くまもと空港がいちばん近い。
- 降りたあと
- 路線バスが近づけるのは菊池の町の市民広場前まで。渓谷はそこから東へ登った先で、歩いて向かう道ではない。車なら入口の駐車場まで直接入れる。遊歩道は料金所のところから始まり、川に沿って上流へ続く。