能登・七尾中島No.442★★地図で見る →

能登かき

〜七尾湾の冬の養殖牡蠣〜

food穴場——実はすごい

能登半島の内側、七尾湾の穏やかな入り江で養殖されるのが能登かきだ。冬になると中島を抜ける国道沿いに生産者の直売所とかき小屋が並び、その入口として使いやすいのが道の駅なかじまロマン峠になる。

能登かき
実写(ライセンス済み)Yasu / CC BY-SA 3.0

七尾湾は能登半島の内側に深く入り込み、島と岬に囲まれて冬でも波が静かだ。周りは山ばかりで、その山林から川を通じて流れ出す栄養塩がプランクトンを増やす——牡蠣の味の元をそこに見るのが、西湾を預かる漁協の説明である。養殖はホタテの貝殻を通したロープを筏や浮きから吊るす垂下式で、漁協によれば、ここの牡蠣はわずか一年で出荷の大きさに育ち、小粒ながら身が厚く甘い。中島から穴水へ抜ける国道249号沿いには、その生産者たちが自分の直売所やかき小屋を出す。

なぜ穴場のままか

隠れた場所ではない。能登かき街道はマップまで作られた地域ぐるみの取り組みで、道の駅も国道から看板が出ている。静かなのは、これが冬にしか存在しない道だからだ。金沢から二時間の海沿いにあり、輪島へ急ぐ車はたいてい素通りしていく。

歴史・背景

日本で牡蠣の養殖が始まったのは江戸時代とされるが、七尾西湾で本格化したのは大正に入ってからだと漁協は記す。以来、この地区では米作りに次ぐ産業になった。収穫は秋から春先まで続き、水揚げされた牡蠣はいまも浜の剥き子の手で一つずつ殻を外される。街道そのものは2024年1月1日の能登半島地震で寸断されたが、のと鉄道は同年4月に全線の運転を再開し、冬の能登かき街道もふたたび開かれている。

見どころ(歩く順)

能登中島駅MaedaAkihiko / CC0
能登中島駅
ホーム脇に引退した郵便車を保存する、のと鉄道の小さな駅
七尾西湾の岸
凪いだ水面に並ぶ牡蠣筏と、対岸を閉ざす低い山並み
能登かき街道の直売所
寒い季節だけ国道249号沿いに開く、生産者の直売所とかき小屋
ロマン峠の照明灯
お熊甲祭で担がれる深紅の枠旗をかたどった、道の駅の目印
漆谷池の眺望スタンド
道の駅の背後に広がる池と、その上の斜面を見渡す休憩スタンド

おすすめの楽しみ方

訪ねるなら寒い季節に。漁協の出荷は秋から春まで続き、能登かき街道が動くのは冬のあいだだ。道の駅は7時に開いて17時に閉まるので、朝から動く行程にも収まる。売り場には地元の牡蠣が中島菜の加工品と並ぶ。ここでの食べ方は、殻ごと焼くのがいちばん素直だ。生で食べるなら「生食用」の表示があるものだけにしたい。これは鮮度の差ではなく、法律上の別の規格だからである。

実際の行き方

起点
金沢駅
所要
約1時間40分 · 特急+のと鉄道
降車
能登中島駅(のと鉄道七尾線)
  1. 金沢駅→七尾駅(JR七尾線・特急で約1時間)。
  2. 七尾駅→能登中島駅(のと鉄道七尾線で約20分。和倉温泉で乗り換える必要はない)。
  3. 能登中島駅→道の駅なかじまロマン峠(国道249号を北へ約2.5km。タクシーか徒歩)。
  4. 同じ道を南へ戻りながら、直売所と七尾西湾の眺めを拾っていく。
特急で七尾へ、のと鉄道に乗り換え
金沢駅→(JR特急能登かがり火で七尾駅、のと鉄道七尾線に乗り換え)→能登中島駅。乗換1回で約1時間40分・2,780円ほど。普通列車だけなら約2時間10分・1,820円ほど。のと鉄道はおおむね1時間に1本。駅から道の駅までは北へ約2.5kmあり、タクシーか徒歩30分ほどで着く。
七尾経由で戻る
能登中島駅から七尾駅へ戻り、そこで金沢方面に乗り換える。本数はおおむね1時間に1本で、頻発ではない。出かける前に帰りの列車を決めておきたい。夜遅い接続はない。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
のと鉄道の支払いは現金のみで、ICカードもクレジットカードもコード決済も使えない。道の駅は入るだけなら無料。街道沿いの直売所はその日の重さで値が付く。
定休
道の駅の休みは月曜と1月1日。七尾市は、2024年の能登半島地震の影響で時短営業になる場合があるとしている。牡蠣の季節は寒い時期——おおよそ12月から4月まで——で、それを外すと直売所は開いていない。
別ルート
この道は車で走る人がほとんどだ。道の駅はのと里山海道・横田ICから約7分、七尾から国道249号を北へ約30分。和倉温泉に泊まるなら、のと鉄道で数駅の距離になる。
降りたあと
能登中島駅から国道249号を北へ約2.5km、徒歩なら30分ほど。道の駅は道の東側にあり、祭りの旗をかたどった高い照明灯が目印になる。

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