千葉北・野田No.441★★地図で見る →

野田の醤油

〜キッコーマンの企業城下町〜

food穴場——実はすごい

千葉県北西部・野田市の駅前で今も稼働している醤油工場と、その一角に置かれた無料の見学施設。完全予約制でコースは短いが、もろみの香りを三つの段階で嗅ぎ比べられる場所は多くない。

野田の醤油
実写(ライセンス済み)Archiroid21 / CC BY-SA 4.0

野田は醤油でできた企業城下町だ。市自身が、醤油醸造をこの町の地場産業だと書いている。工場は今も駅のすぐ横で動いていて、その一角が無料の見学施設にあてられている。見学の中身はあえて素っ気ない。短い映像を見て、稼働中の製造ラインを歩き、初期・発酵期・熟成期のもろみを並べて色と香りを比べる。テーマパーク的な演出も、試飲のショーもない。見せられるのは、世界の食卓に置かれている一本の裏側にある、ごく普通の工業の工程である。

なぜ穴場のままか

ここは秘密の場所ではない。予約フォームのある企業ミュージアムで、学校の団体で予定はかなり埋まっている。ただし観光客のために作られた施設でもない。稼働中の工場の内側にあるから、時間割は動かせず、土日は閉まり、当日ふらりと門に立っても入れない。

歴史・背景

醸造の歴史は会社より古い。市の記録では、商いとしての始まりは1661年、高梨兵左衛門が野田で醤油を造りはじめたときとされる。続いて茂木の家々が加わり、19世紀には野田の醤油が幕府に納められるようになった。別々だった醸造家が一つの会社にまとまるのは20世紀初めのことで、今のブランドはそこから来ている。敷地の中に一棟だけ、性格の違う建物がある。宮内庁に納める醤油のために1939年に建てられた蔵で、機械制御ではなく昔ながらの方法で今も仕込まれている。

見どころ(歩く順)

御用蔵Suikotei / CC BY-SA 4.0
もろみの見学路
初期・発酵期・熟成期のもろみを並べ、色と香りを比べさせる一角
御用蔵
宮内庁に納める醤油を仕込む別棟。建設当時の道具や装置がそのまま置かれている
まめカフェと売店
工場の醤油を使った軽食、限定のグッズ、ここでしか出ない野田の特産品
野田市駅
門を出てすぐの東武の駅。見学施設の名前が副駅名として掲げられている
野田の醤油発祥地
工場の北西にある旧飯田家工場跡の石碑。市の史跡に指定されている

おすすめの楽しみ方

見学の枠は9時から16時まで、昼をはさんで一度途切れる。所要は約60分で、うち4分の1ほどが映像、残りは歩きだ。予約はウェブか電話で、前の営業日までに入れておく。売店とまめカフェをゆっくり見たいなら、閉館間際ではなく午前の枠を取るといい。

実際の行き方

起点
柏駅
所要
約25分 · 東武・駅から徒歩3分
降車
野田市駅(東武アーバンパークライン)
  1. 柏駅→野田市駅(東武アーバンパークライン・大宮方面、7つ目)。
  2. 野田市駅→キッコーマンもの知りしょうゆ館(南へ徒歩約3分)。
  3. 受付で予約を伝え、稼働中のラインを通って御用蔵まで見学路をたどる。
  4. 見学のあと、北西へ1kmほど歩いて野田の醤油発祥地の石碑まで足を伸ばす。
柏から東武アーバンパークライン
柏から東武アーバンパークラインの大宮方面に乗り、7つ目の野田市で降りる。日中は本数が多く、時刻表を細かく調べる必要はない。ICカードは車内も改札も使える。
野田市駅から戻る
同じ経路で柏へ戻るか、そのまま北西へ進んで大宮まで出てJRに乗り換えてもよい。駅は工場の門のすぐ横なので、帰りの徒歩を計算に入れる必要はない。売店で長居するなら、ホームで最終の時刻だけ見ておきたい。
現在地からの経路を開く(Google マップ)↗

行く前に

現金
見学と施設の入館は無料。まめカフェと売店はその場で支払う。財布が要るのはほぼこの二つで、限定グッズ目当ての人も多い。東武線はICカードが使える。
定休
土曜・日曜・祝日、毎月第4月曜(祝日なら翌日)、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始は休館。見学は完全予約制で、ウェブか電話で前の営業日までに申し込む。コースには階段の上り下りがある。
別ルート
車なら常磐自動車道・流山ICから20分ほど。野田は千葉の北西の角にあたるので、都心からより埼玉側から回ったほうが近いこともある。
降りたあと
野田市駅を出れば、見学施設はホームのすぐ南、工場の敷地の中にある。徒歩3分ほど。

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