愛媛・今治No.420★★地図で見る →
今治タオル
〜産地の公式ショップが入口〜
今治の東はずれにある、小売業者ではなく産地の工業組合が運営する売り場。棚に並ぶのは認定試験を通ったタオルだけで、隣の体験室ではその試験を自分の手で試せる。

今治がタオルの町になったのは水のためだ。市内を流れる蒼社川は軟水で、綿糸を晒し染めるのに向いている。その利点の上に産業が積み上がり、やがて国内最大のタオル産地になった。工場は各社の私有で町じゅうに散らばっているから、産地は代わりに公開の玄関を一つだけ持っている。町の東はずれの建物に入った売り場で、認定を通った約400種、2万点ほどのタオルが、よそでは競合している会社どうし隣り合って並ぶ。組合の試験を通らないものはこの棚に届かない。
なぜ穴場のままか
ここは知られていない店ではない。産地ブランドの旗艦店で、観光バスも停まる。それでも足を運ぶ理由は、タオルが見た目と値札ではほとんど判断できない品物だからだ。ラベルを信じる代わりに自分で試せる場所として体験室がある。百貨店の売り場とは、そこが違う。
歴史・背景
タオルは代わりの品だった。1894年、白木綿の不振に行き詰まった阿部平助が、手持ちの織機をタオル織りに向けたのが始まりとされる。技術は町じゅうに広がり、一世代のうちに今治は大阪に次ぐ生産地になった。その後は国内最大のタオル産地となり、組合自身の数えでおよそ130年織り続けてきたことになる。この産地を分けているのが先晒し先染めで、織ったあとではなく糸の段階で晒して染める。深い色の紋織りが褪せにくいのはそのためだ。
見どころ(歩く順)

- テクスポート今治
- 産地の公開売り場が入る、町の東はずれの建物
- 今治タオル本店
- 各社の認定品が同じ棚に並ぶ。ハンカチから浴用、バスローブまで
- 今治タオルLAB
- 売り場に隣接する体験室。組合の吸水試験がそのまま体験になっている
- タオル織機の実演
- 稼働する織機が開かれた場所に置かれ、織り上がる過程を間近で見られる
- 手織り体験のコーナー
- 来場者が自分で織れる手織り機と、タオルソムリエ試験の疑似体験
おすすめの楽しみ方
体験室は9時、本店は9時半に開き、どちらも18時まで。年末年始を除いて年中開いている。まず水に浮かべてみるといい。認定品なら5秒以内に沈みはじめる。それを見てから棚に戻ると、選ぶ基準が変わっている。
実際の行き方
- 今治駅→フジグラン前(せとうちバス・唐子台循環線、約13分)。
- フジグラン前→テクスポート今治(南へ徒歩約1分)。
- 先にLABで吸水試験を試し、それから隣の本店で選ぶ。
- 今治駅からせとうちバス
- JR今治駅からせとうちバスの唐子台循環線に乗り、約13分でフジグラン前。建物は停留所から1分ほど。シャトルではなく地域の循環路線なので、乗車時間より待ち時間のほうが読みにくい。駅前で発車時刻を確かめてから動きたい。
- フジグラン前から戻る
- 帰りは道路の反対側の停留所から同じ循環線で今治駅へ。今治駅はJR予讃線で、松山方面にも岡山方面にもつながる。ここだけを目的に来るより、移動の途中に挟むほうが収まりがよい。
行く前に
- 現金
- 入場は無料で、払うのは買った分だけ。敷地に無料の駐車場があるので、車で来ても追加の費用はかからない。値段はアウトレットではなく産地の正価だと思っておきたい。
- 定休
- 休みは年末年始のみで、12月末から1月のはじめまで。本店と体験室は朝の開店時刻が少し違うので、9時前に着くと外で待つことになる。
- 別ルート
- 車で行くのがいちばん単純で、建物には無料の駐車場がある。しまなみ海道で本州と四国を行き来する途中に寄るなら、この選択が早い。
- 降りたあと
- フジグラン前で降りると、建物は停留所のすぐ南に見える。前庭を横切って徒歩1分ほど。