広島西・宮島No.419★★★地図で見る →
広島の牡蠣
牡蠣の生産量が全国で最も多い広島県。その味に最も近づけるのが、宮島の参道だ。アーケードの下に並ぶ店先で殻を開け、待つあいだに炭で焼き上げてくれる。

広島県の牡蠣の生産量は全国で最も多い。理由は貝そのものより水にある。中国山地から流れ出す川と、弥山の原始林を抜けてきた水がミネラルを運び、浅くて穏やかな湾に注ぐ。そこで身が太る。宮島では、その牡蠣が参道に並ぶ。桟橋から嚴島神社へ続く表参道商店街には、殻を開けてそのまま炭にのせる店先が連なっている。生も焼きもフライも当たり前に出るが、通りの主役は焼き牡蠣だ。熱い殻のまま手渡せて、立ったまま食べられるからだ。
歴史・背景
宮島観光協会は、この湾での牡蠣の養殖が江戸時代にはすでに始まっていたとしている。天然の貝を拾うのではなく、浅瀬で育てるようになった時期にあたる。島の沖の漁場は今も宮島漁業協同組合が扱う。参道そのものは嚴島神社への参詣路として育った道で、社殿は干潟の上に張り出し、世界遺産に登録されている。食べ歩きの店先は、その古い道に後から重なった層だ。
見どころ(歩く順)

- 宮島桟橋
- 島の北端のフェリーターミナル。神社へ向かう歩きはここから始まる
- 表参道商店街
- 屋根のかかった参道。焼き牡蠣の店先と土産物店が続く
- 嚴島神社
- 参道の突き当たりの世界遺産。社殿が干潟の上に張り出す
- 町家通り
- 一本内側の静かな古い町並みの道。桟橋へ戻る別ルートになる
おすすめの楽しみ方
身が最も入るのは冬で、店先が動き出すのは午前の遅い時間からだ。参道は先に神社まで歩き、食べるのは帰りにする。そうすれば店先が背中側になり、潮の景色が正面に残る。フェリーは朝6時前から夜10時過ぎまで動いているので、ゆっくり帰っても間に合う。
実際の行き方
- 広島駅→宮島口駅(JR山陽本線・岩国方面、約28分)。
- 宮島口駅→旅客ターミナル(地下道を抜ける)。
- 宮島口→宮島桟橋(フェリー約10分)。
- 宮島桟橋→表参道商店街(海沿いを南へ、そこから内側へ)。
- JR山陽本線で宮島口へ、そこからフェリー
- 広島駅からJR山陽本線の岩国方面行きに乗り、宮島口で降りる。フェリー会社の公式は約28分としている。駅から地下道を抜けると旅客ターミナルに出る。同じ航路を二社が運航していて、どちらの券でも島に渡れる。
- 宮島桟橋から戻る
- 宮島口へのフェリーは早朝から夜遅くまであり、帰りの時間を細かく計画する必要はない。宮島口からはJRで広島駅方面へ戻れる。島で夕食まで過ごすなら、ターミナルの掲示で最終便を確かめておきたい。
行く前に
- 現金
- 参道の焼き牡蠣の店は小さな商いなので、現金を持っておくと確実だ。フェリーは現金と全国の交通系ICカード10種類が使える。両社とも宮島訪問税の案内を出しているので、運賃とは別に少し余裕を見ておきたい。
- 定休
- 牡蠣はまず冬のものであり、店先も季節に寄っている。参道が最も混むのは午前遅くから午後半ばの便のあいだで、日帰り客が引いたあとの一時間は静かになる。定休日は店ごとに違う。
- 別ルート
- 広島市街からは広電宮島線でも同じ桟橋の隣、広電宮島口まで行ける。JRより遅いが乗り換えがない。広島港から瀬戸内シーラインの船で渡る手もある。
- 降りたあと
- 宮島桟橋から海沿いを南へ数分。海辺の道が内側へ折れるあたりから表参道商店街が始まり、そのまま神社の方へ続く。