愛媛・松山No.413★★地図で見る →
愛媛みかん
〜松山で味わう柑橘王国〜
かんきつの生産量で全国一を守り続ける愛媛。9月の温州みかんに始まり、伊予柑、紅まどんな、甘平、せとかと春まで旬が続く。その全ラインナップが松山の中心部、一つの物産館に集まっている。

愛媛のかんきつは一種類の果物ではなく、品種の入れ替わりで成り立っている。温州みかんの生産量は和歌山県に次ぐが、12月以降に穫れる中晩柑を含めたかんきつ全体では長く全国一位を保ってきた。県が挙げる理由は海沿いの段々畑だ。空からの光、海面の反射光、石垣が返す輻射熱——地元で「三つの太陽」と呼ぶ三方向の熱を浴びて実が甘くなる。ただしその段々畑は西宇和の海岸や島しょ部にあり、松山からは遠い。街なかでその代わりを務めるのが、大街道アーケードの北端に構える県の物産館である。
なぜ穴場のままか
穴場ではない。大街道は松山でいちばん人の多い商店街で、物産館は城のロープウェイへ向かう観光動線の真上にある。見落とされやすいのは中身のほうだ。県内各地の柑橘が一室に集まっているので、海岸線を一日走らなくても十分で品種を飲み比べられる。
歴史・背景
愛媛のみかん栽培は、江戸時代の終わりごろ、宇和島市吉田町で伊勢参りや四国巡礼の土産に持ち帰った苗木を植えたのが始まりと伝わる。明治期(1868〜1912年)に入ると、温暖で水はけのよい斜面が果樹に向くと分かり、栽培農家が一気に増えた。県を代表する中晩柑の伊予柑も同じころ山口から持ち込まれた品種で、いまでは収穫のほとんどが愛媛に集中している。紅まどんなや甘平のような新しい名前は県自身が育てた品種で、他県では栽培されない。
見どころ(歩く順)

- 大街道商店街
- 電停から北へ延びる屋根付きアーケード。松山でいちばん人通りの多い商店街
- えひめ愛顔の観光物産館
- 県内各地の食と工芸が並ぶ1階の物産館。みかんジュースの蛇口がある
- ロープウェイ街
- アーケードから続く、城の乗り場へ向かうゆるやかな上り道
- 松山城ロープウェイ乗り場
- 坂を上りきったところにある山麓の駅。ここから天守へ上がる
おすすめの楽しみ方
物産館は9時から18時まで。みかんジュースの蛇口は閉館の1時間前に止まるので、試して買うなら1時間は残しておきたい。品種がいちばん賑やかなのは秋から春で、9月の温州みかんに始まり、中晩柑が初夏まで受け継いでいく。先に物産館を見てから、ロープウェイ街を上って城へ向かうと動線が素直だ。
実際の行き方
- 松山市駅→大街道電停(伊予鉄市内電車3号線・4停留場・10分足らず)。
- 大街道電停→えひめ愛顔の観光物産館(アーケードを北へ徒歩約5分)。
- 物産館→ロープウェイ街→松山城ロープウェイ乗り場(坂を少し上る)。
- 松山市駅から伊予鉄市内電車
- 松山市駅→(伊予鉄市内電車3号線・道後温泉方面)→大街道。南堀端・市役所前・県庁前を経て4停留場、10分足らず。市内電車は距離に関係なく均一運賃で、降りるときに運賃箱へ払う。大街道電停からは商店街を北へ徒歩約5分。
- 大街道から戻る
- 大街道から松山市駅方面の電車に乗れば元の道を戻れる。道後温泉に泊まるなら反対方向へ乗ればよい。どちら向きも同じ均一運賃。夜が更けると本数が減るので、食事に入る前に電停の時刻表を見ておきたい。
行く前に
- 現金
- 物産館は入場無料で、買った分だけ払えばよい。市内電車の現金払いは硬貨のみ(車内に両替機があり、運賃箱ではおつりが出ない)。全国交通系ICカードも使える。松山城とロープウェイの料金は別途必要。
- 定休
- 物産館は12月31日〜1月2日を除いて年中無休。みかんジュースの蛇口は閉館より一足早く止まる。大街道は屋根付きアーケードなので雨でも歩けるが、そこから続くロープウェイ街の坂は屋根がない。
- 別ルート
- JR松山駅からは、松山駅前と大街道の両方を通る市内電車の環状線に乗り、大街道で降りる。
- 降りたあと
- 大街道電停からアーケードに入り、北へ5分ほど直進する。物産館はアーケード北端、ロープウェイ街が始まるあたりの岡崎産業ビル1階にある。